世界中のおもしろい家の写真を撮っている著者が訪ねて来た家とその家で暮らす人々の様子を紹介する。写真・文を小松義夫が担当、家の仕組みやそこで暮らす人々の生活を細かく描写した絵を西山晶が担当。モンゴル、中国・福建省、インドネシア、インド、ルーマニア、チュニジア、スペイン、トーゴ、セネガル、ボリビアの各地の家を紹介。
福音館書店たくさんのふしぎ傑作集、97年刊を2004年再刊。
写真絵本です。ただ単に写真のみではなく、そこで暮らす人々の生活の様子を一緒にイラストで描いてあるところがとてもいいです。人類学に少なからず興味のある私は(史学科卒はみんなそうなのですが)、非常に興味深くしみじみ見てしまいました。
小学校中級以上向け、とありますが、大人にも十分楽しめます。図書館で借りた本なので買おうかと検討中です。
中国・福建省の丸い大きな長屋は、全部で300人もの人々が暮らしているとか。この長屋を見て映画 『カンフーハッスル』 の貧乏長屋を思い出しました。あの長屋は真ん中が広間になっていてみんなそこで商売していたなぁ。この本で紹介されている長屋の真ん中にはお堂があり、先祖の霊をまつってあるそうです。
4階建ての長屋、小さな部屋がたくさんありそれぞれどのように使われているか、のイラストが分かりやすくとても興味深いです。ここだけで小さな町のよう。城塞都市ですね。
評価:





(続編出ないかなぁ)
チュニジアの地面の下に穴を掘って作った家は、間違いなくスターウォーズの撮影で使われたタイプの家ですね。あの撮影も確かチュニジアでした。
砂漠の惑星タトゥーイーンそのものです。窒息しないのかなぁ…と心配になりますが、そこはうまくできているようです。
こうして見ていると、自然環境が厳しい場所ほどシンプルな家が作られているように感じます。厳しい場所でいかに快適に過ごすか。祖先が作り続けてきた家の作り方を忠実に守り、それを現代にそして未来へ伝えている人々が、21世紀の今も同じ地球上で暮らしているのですね。
新し物好きの私は、ちょっぴり反省したりします。
贅沢はせず、あるものに感謝し、それでいかに暮らすか。日本に暮らす私達こそ考えなくてはならないテーマなのかもしれません。
本当はもっと第1王子、第2王子に興味を示してもらいたいこの本ですが、2人ともあまり興味がないみたい。でもうちに置いておけばそのうち見てくれるかな、と期待してみます。
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