水族館に勤める心誠は自閉症の息子 大福を男手ひとつで育ててきた。しかし自分が余命僅かだと知り入水心中を思い立つ。泳ぎのうまい大福に助けられた心誠は大福のために残りの時間を使うことを決意し、彼が入居する施設を探し生きる術を一つずつ教えていく。父が最期に息子に教えたかったことは。主演 ジェット・リーは無報酬で出演を熱望。青島を舞台に美しい映像に包まれた父子の物語。音楽:久石譲。
誰もが認めるNo.1 アクションスター、ジェット・リーが初老の普通の父親を演じる!というだけで注目作ですが、ジェット・リーはこの脚本の素晴らしさにノーギャラで出演すると言ったとか。本当か?
父親の苦悩、愛情、周囲への感謝の念。すべてを演じきったジェット・リーに、ただただ拍手です。彼の視点がしっかりと定まっており、今回も見事な存在感だったので見終わってから気付きましたが、息子 大福を演じた文章(ウェン・ジャン)という俳優さんも、素晴らしい演技でした。
大福と心誠親子を見守る隣人の柴、水族館の人々、旅回りのサーカス一座の女の子 鈴鈴、といった周囲の人との触れ合いの描き方も素晴らしいです。児童擁護施設や病院など様々なところを巡り最後に大福が暮らせる 『家』 を探す手伝いをしてくれた、かつての大福の先生など、素晴らしい人に囲まれて大福と心誠が迎える、最期の時。
青島の美しい景色と美しい人々。派手さが目立つ中国の映画ですがこういうものももっと見せて欲しいですね。
評価:





(やはりジェット・リー)
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