シンデレラ、白雪姫、みにくいアヒルの子など代表的西洋童話を現代日本に置き換えた耽美で鮮烈な短編集。小説すばる掲載に書き下ろしを加えて単行本化。
(千早茜)1979年北海道生まれ。立命館大学文学部卒業。小学生時代の大半をザンビアで過ごす。『魚神』(『魚』 改題)で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。同作で泉鏡花文学賞受賞。
(収録作品)迷子のきまり/鵺の森/カドミウム・レッド/金の指輪/凍りついた眼/白梅虫/アマリリス
なかなかに面白い企画です、毒のある物語集に仕上がっています。金の指輪(シンデレラ)、凍りついた眼(マッチ売りの少女)が特に秀逸ですね。
昔話に込められている人の身勝手さ、を責める風でもなくさらっと描いていて、やはり新作が気になる作家の一人です。
評価:



(5つ満点)
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