夜が明けて朝がくるっていうのは、あたりまえのようでいて、実はすごくすてきなこと…。右から読むと詩集、左からみると絵本という新しい形のビジュアルブック。「朝」をテーマにした、言葉と写真のコラボレーション。
私の好きな詩人谷川俊太郎の詩が写真家吉村和敏氏のカナダの美しい朝の景色を背景に綴られている、詩集とも写真集ともいえる本です。 『朝』 にちなんだ谷川氏の詩を集めた作品で、私の大好きな 『朝のリレー』 ももちろん収録されています。
言葉というのは不思議なものですね。
みんな同じ日本語を使っていると言うのにその表現はみな違い、ちょっとした食い違いや感動を与えることができる。本当にちょっとした気遣いで言葉を伝えることをもっと気にかければ、周りの人とももっとよい交流ができるのかもしれません。
大変美しい本なのですが、大変残念なことに誤植がありました。しかも 『朝のリレー』 の箇所で。あまりにも有名なこの詩の一節を間違う、なんて考えられないことなので、よほど偶然が重なったのでしょうね。実は発行されてすぐ買ったので思わず出版社に電話してしまったのですが、担当は知っていました(当たり前か)。かなりガックリした様子の電話先の声に、思わず 『良い本なのに残念でしたねぇ』 なんて言ってしまいましたが、それだけ谷川氏の詩のファンが多いと言うことで、こういう企画を考えてくれた出版社と担当者の方にはやっぱりありがとうと言いたいですね。
本の綴込み読者カードに励ましの言葉でも書こうかと思います。
評価:




(誤植さえなければ…)
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