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読書と映画と観劇と

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カツラ美容室別室*山崎ナオコーラ

katura.jpg桂美容室別室の店長、カツラさんは美容師なのにカツラをかぶっている。なぜかは分からない。カツラをかぶる店長・桂孝蔵の美容院を舞台に、淳之介とエリ、梅田さんらの友情とも愛情ともつかない交流を描く。 
(山崎ナオコーラ)1978年福岡県生まれ。国学院大学卒業。『人のセックスを笑うな』 で文芸賞を受賞。 主な著書に 『浮世でランチ』 『指先からソーダ』 など。

主人公の淳之介は27歳。『人のセックスを笑うな』 の磯貝くんと同じく、主体性がほとんどなくギラギラしてなくてボーッとした感じ。テレビ欄を作る会社に勤めてるって… 『人のセックス…』 のユリのダンナ、猪熊さんと同じ会社か!?

桂さんの美容室でのやりとりが中心に描かれているが、淳之介の交友関係は梅田さんと桂美容室別室の人々としかないのだろうか?とやや疑問。狭すぎる社会(桂美容室別室)だが、その中だけで生きていければ人は幸せなのかもしれない。

しかし相変わらず、何を言いたいのかテーマは不明で、消化不良。

評価:(5つ満点)

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後には脱兎の如し*近藤ようこ

dattono.jpg漫画家の日々の暮らしはおかしくもあり哀しくもある。デビュー25年目にして初めて自己を語ったエッセイ集。描き下ろし漫画 『タマちゃんアイス』 収録。
(近藤ようこ)1957年新潟県生まれ。国学院大学卒業。漫画家。新潟中央高校在学中に同じく同校在学中であった高橋留美子らと共に漫画研究会を設立した。 『見晴らしガ丘にて』 で漫画家協会賞優秀賞受賞。主な著書に 『ルームメイツ』 『アカシアの道』『うきうきお出かけ着物術』 など。

以前も言いましたが私は近藤ようこ氏のファンなので近藤氏のエッセイとあらばもちろん拝読します。近藤氏は折口信夫に憧れて国学院の文学科で民俗学を学んだという、自他共に認める【オタク】だそうですが…民俗学ってやっぱり?オタクなのでしょうか?民俗オタクとは史学科卒の私と通じるモノがありますね、やはり…。

自分は世の中のことに疎い、と近藤氏はこのエッセイでしばしば語ってますが、何の何のです。氏の著作を読めば、人と人との関係、社会というものに対する深い造詣と愛情が伝わってきます、だからこそ近藤作品は面白いのです。着物好きなところもイチイチ理由を挙げ連ねる点で、やっぱり立派なオタクぶりに感服。でございます。

これからも漫画を描き続けていただきたい、私の好きな漫画家さんです。

評価:(ファン必読)

鍵*乃南アサ

kagi.jpg高校2年の麻里子は両親を亡くしてから姉の秀子、兄の俊太郎と3人暮らし。母の死後、自分に冷淡になった兄との関係を麻里子は悩んでいた。その頃世間では奇妙な通り魔事件が頻発、犯人は女子高生のカバンばかりを狙っていた。そして麻里子の親友が麻里子宅から帰る途中にこの通り魔に襲われ。やがて通り魔事件の犯人は殺人死体となって発見されるが、麻里子にはこの一連の事件で兄に相談できずにいる秘密があったのだ。兄弟の確執、麻里子の悩み、そして通り魔事件。それぞれのもつれた糸がほどけていくにつれ複雑な事件の全容が明らかになってくる。
(乃南アサ)のなみあさ。1960年東京都生まれ。早稲田大学中退。広告代理店勤務等を経て作家活動に入る。『幸福な朝食』 で日本推理サスペンス大賞優秀作、『凍える牙』 で直木賞を受賞。主な著書に 『団欒』 『あなた』 など。

乃南氏の場面設定は本当に秀逸、そもそもなぜ 『鍵』 が麻里子のカバンに入っていたのだろう?それぞれの考えと方法で事件を解こうとする兄と妹、その確執は氷解するのだろうか。

途中からやや急展開になり2時間ドラマ的な雰囲気になってしまうが、兄 俊太郎、妹 麻里子、それぞれの心情が丁寧に描かれており、好感が持てる。見事なミステリー仕立て。

評価:(5つ満点)

Mr.ビーン カンヌで大迷惑

beanholiday.jpgくまちゃんが出てこないのがさびしい
さすがMr.ビーン、相変わらずあり得ないドジを踏みまくり、そしてそれに対応するサバイバル能力も相変わらず高すぎる!

市場で長距離バス代を稼ぐために大道芸?をするシーン、Mr.ビーンにも連れの男の子も、サイコーに笑えました!! ラストもうまく行きすぎなのがかえって小気味よく、久々に映画館で大笑いできた作品でした。

評価:(大笑いでスッキリ)

スウィーニー・トッド

sweeny.jpg心臓の弱い方はご注意
モノクロな雰囲気の中で、噴き出す血の色だけが赤い。紅い、です。

ジョニー・デップはじめ出演者達の歌唱力には満足ですが、パイ屋の少年だけはちょっとイマイチかな。アラン・リックマンも歌はちょっと苦手みたい。リックマンをはじめとして悪役達がみなハマリ役で素晴らしい。とは言えどっちも悪役と言えばそうなんだけど。

Mrs.ラベットの妄想シーンだけが明るいカラー画面になり、映画ならではの切り替えの巧みさ、面白さが見事に活かされています。舞台作品が日本で上演されるならぜひ観てみたい。

評価:(5つ満点)

私の男*桜庭一樹

watasino.jpg優雅だがどこかうらぶれた男。一見大人しそうな若い女。アパートの押入れから漂う罪の異臭。父娘はどこから来てどこへ向かうのか。時系列を逆に遡り父娘の壮絶な親子の愛情を描いた作品。第138回直木賞受賞作。
(桜庭一樹)1971年島根県生まれ。小説家、ライトノベル作家。フリーライターとして活動後コンピュータゲームシナリオ、ゲームノベライズ等を手がける。 『赤朽葉家の伝説』 で日本推理作家協会賞受賞、本作で第138回直木賞受賞。主な著書に 『砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない』 『赤×ピンク』 『青年のための読書クラブ』 など。

久々に直木賞受賞が納得の作品だが、この作品は大衆文学というよりむしろ純文学ではないのだろうか?などと思ってしまう。この頃ますます大衆文学(直木賞)と純文学(芥川賞)の区別が付きません。

現代から過去へ遡るという構成がまず面白い。娘である花と義父である淳悟の関係が徐々に変わっていく様を、なぜ時の流れと逆に描いたのだろうか?血は本当に水よりも濃いのか?家族とは何なのだろう。ただ頑なまでに排他的な花と淳悟の親子関係は、やはり血のなせる技なのだろうか?

正直展開が途中から見えてしまうところがマイナスだが、時系列を現在から過去へと逆にしているところが新鮮でプラス1。高校生から小学生の頃の花の視点が見事に描かれているところが素晴らしい。花と結婚する美郎が、なぜあの?花と結婚しようと思ったのがよく分からないけど…。美郎自身もつまらない男だし。ここに登場させることで淳悟と正反対の男を描きたかったのかな?

評価:(5つ満点)

エリザベス ゴールデンエイジ

elizabeth.jpg孤独なエリザベス
なんと体調が悪く途中寝てしまった…なんてことだ。前作がとてもよく期待が大きすぎた、というのが評価の一因。

エリザベス1世の安定した時代なためか、ストーリー展開はややつまらない。人間関係やエリザベスの感情の起伏も、そこで怒るか?みたいな展開が多く、あまり納得がいかなかった。

衣装、舞台は豪華で素晴らしい。が…やはり期待が大きすぎたかな。ろくな感想でなくてすみません

評価:(5つ満点)

3月のライオン*羽海野チカ

3gatulion.jpg東京の下町に一人で暮らす17歳の少年、桐山零。彼は幼い頃に事故で家族を失った。内弟子として入った将棋の師匠の家で、同じくプロ棋士を目指すその家の子ども達との軋轢、プロとしての軋轢、学校での孤独。様々な状況から人との関わりを否定してきた零の前に、近所で暮らすあかり、ひなた、モモの3姉妹、彼女たちとの交流を通じて零は少しずつ人との関わり方を取り戻していく。
(羽海野チカ)うみのちか。東京都生まれ。東京都立工芸高等学校デザイン科卒業。デザイナー、イラストレーターを経て漫画家に。  『ハチミツとクローバー』 で講談社漫画賞を受賞。

零はハチクロで言えばモロ真山。やっぱりウミノさん真山タイプがスキみたい。あとメガネフェチなのも間違いなし!しかし私は今シリーズでも森田タイプの晴信が気に入りました。

スミスと一砂は藤原デザインの野宮と山崎だし、ひなはあゆ、あかりはちょっと違うけど藤原デザインの美和子さんかな、オタクなところ?がおんなじだ。とどうもハチクロ目線で見てしまいますが、ウミノ作品はキャラクター設定とギャグのノリがやはり私好みなので、この作品も連載に大いに期待しております。

ハチクロがツボにハマった方には強力オススメです。次巻発売が待ち遠しいわー。

評価:(やっぱり女の子達が可愛いマンガはいい)
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木皿泉 『昨夜のカレー、明日のパン』
プロフィール
名前:
DaisyAKM/菜摘
年齢:
53歳
誕生日:
1972/02/16
職業:
兼業主婦
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車が新しくなりついにiPodがつなげる環境に!すごいぞ技術の進歩!
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