大きな象のぐるんぱは、いつもひとりぼっちでめそめそ泣いてばかりいましたが、みんなに勧められて働きに出ることになりました。川でごしごし洗われて見違えるほど立派になったぐるんぱは、張り切って働きますが、ビスケット屋でもお皿作りでも、行く先々で大きな物ばかり作ってしまいうまくいきません。しょんぼりしていたぐるんぱが、忙しいお母さんに頼まれて子どもたちと遊んであげたらみんな大喜び。そしてぐるんぱは幼稚園をひらきました。1965年初版のロングセラー。大型絵本もあり。
市立図書館で大型絵本版を借りて職場で使ってみました。これは迫力ある!見やすい!そして何より子どもたちの食いつきが違います(笑)。目の当たりにするとやはり、大型絵本の魅力に取り付かれそうです。
作者の西内ミナミ氏によると、これは若かりし頃の西内氏自身を投影した物語だそうです。一生懸命仕事をしたいと思っているのに、失敗ばかり。
『ぐるんぱは、しょんぼりしょんぼり。』 がっかりしている様子のぐるんぱは本当に可哀相。
でもぐるんぱはどこでも張り切って一生懸命仕事をしているのです、ただそれがいつもちょっと雇い主の要望に合わないだけ。
でも最後にぐるんぱは自分で幼稚園を開き、自分の居場所を自分で作り出すことができたのです。ここが大事。自分の居場所は自分で作る、これに尽きます。でも子どもの頃はこの幼稚園のシーンが大好きで、じっくりこのページを眺めるのが好きだっただけなんですけどね。
そう、それが絵本の想い出としては一番大事ではないでしょうか。
どんな子どもにもお気に入りの絵本が一冊か二冊あれば、大人になった時に大いに役に立つのではと私は思っています。うちの王子達にもそういう絵本があればいいな、といつも読み聞かせをしながら思うのです。
評価:





(5つ満点)
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