作るのが大好きなうさぎさんが、いすを作りました。自分が作った証拠に短いしっぽを付けました。とっても上手にできたので看板を作って木の下に置き、みんなに使ってもらうことにしました。看板には 『どうぞのいす』 と書きました。通りかかったろばさんが親切ないすに喜んで、持っていた重いどんぐりのカゴをいすに置いてひと休み。木の下に座り込み、気持ちがよくてついお昼寝。その間にどんどん他の動物たちがやって来て…。『次の人にどうぞ』 の気持ちが伝わる絵本。
(香山美子)1928年東京都生まれ。旧制金城女子専門学校国文学科卒。絵本作家、詩人、作詞家。『あり子の記』 で日本児童文学者協会賞、NHK児童文学奨励賞を受賞。著書に童謡詩集 『おはなしゆびさん』 『たんじょうびのまほうつかい』 『ヒッコリーのきのみ』 など。
(柿本幸造)1915年広島県生まれ。画家。第8回小学館絵画賞受賞。日本児童出版美術家連盟会員。著書に 『どんくまさんシリーズ』 『しゅっぱつしんこう』 『ヒッコリーのきのみ』 など。1998年没。
これまで第2王子には、第1王子の赤ちゃん時代からある絵本や、保育園、幼稚園、そして現在は書店でずっと購読してきた 『こどものとも』 シリーズなど私が買った絵本を見せてきました。それらも喜んで見てきたのですが、ある日保育園から帰るなり
『どうぞのいすの絵本を先生が読んでくれたの。どうぞのいすの本、ほしいなぁ。本屋さんにあるかな?』
と言うではありませんか!
評価:





(第2王子評)
第2王子が自分から 『欲しい』 と言った初めての本です。本当は一緒に本屋さんへ行き買って来たかったのですが、あまりの嬉しさに喜び勇んで先に買ってきてしまいました。
本を見た時の第2王子の嬉しそうな顔。ハハも嬉しいですっ。お話を楽しみ、自分でも読みたいという気持ちが確実に育ってきているのだなぁ、としみじみ嬉しくなりました。のんびり屋の第2王子も成長しているのですね。
この絵本はロングセラーですが、私は大人になってから知りました。学校司書時代の同僚と子どもの頃どんな絵本が好きだったか?という話になり、彼女が挙げたのがこの本。柿本氏の絵は何度か他の絵本でも見たことがあります、懐かしい感じですね。
ストーリーは、うさぎさんが自分で作ったイスをみんなに使って欲しいと木の下に置くのですが、これが思わぬ展開を呼び、最後には最初にろばさんが持ってきたどんぐりが栗になってしまうという不思議なお話。
ろばさんの 『あれれえ?どんぐりってくりの赤ちゃんだったっけ?』 というセリフが利いてますね。
内容としてはなかなか難しい話だと思うのですが、4歳の第2王子も十分理解し楽しんでいるようです。
PR