最後の一行が効いてるこの日の日記。ある一定の年齢以上の人でないと分からないけど、やっぱりパンダはランランカンカンだよね。ランラン カンカン やってきた〜♪って歌があったのですよ。しかし絶対この日記はウソだー!と思う(笑)。
■ 5/1 ジュンカツユ
昼休みに、新人の矢野千鶴子が 「あたし、ジュンカツユじゃないですよね」 と訊きに来る。
「 『おまえは仕事はできないけど、性格が天然だから、職場の潤滑油として採用されたんだ』 って同期のみんなが云うんです。 『嘘だと思ったら人事に訊いてみろ』 って。課長、そうなんですか?」 と真剣な表情だ。
うーん、と思う。
矢野千鶴子は、いつだったか、ドッペルゲンガーのことをトーテムポールと云っていた。
ぜんぜんちがーう、と思いかけて、ちょっとだけ似ていることに気づく。
凄い、と思って、なんとなく羨ましくなる。(以下略)
これによればホムラさんは人事課の課長にまで出世したらしい。この前まで係長だったのにスゴイわ…というそっちの視点でまず驚いてしまった。
そして 『ドッペルゲンガーをトーテムポール』 確かにちょっと…似ている。
■ 8/4 ジャニーズ
今からジャニーズの一員になることがあるだろうか、と考える。
おそらく、その可能性は限りなくゼロに近い。
だが、ゼロではない。
記者会見のフラッシュを浴びながら、入団(?)の挨拶をするところを想像する。
「最年長です」と私は恥ずかしそうに云った。
「アニキ」とキムタクが云った。
「いや、芸能界では君が先輩だから」と私は云った。
これは他の人が書いてもおかしくも何ともない日記なのだが、ホムラさんが書いたと思うからおかしさがこみ上げて来るのです。
あくまでも 『アニキ』 はホムラさんを指すのであります。
■ 8/15 注意
総武線で千葉へ向かう途中、私の前に腕組みをして立っていた男性が、かっと目を見開いた。
「さっきから、なんて下手な運転だ。ちょっと注意してくる」
そう云って、車内をずんずん歩いて行った。
これは微妙。嘘のようで本当かも。
…なんてやっぱり嘘か。
最後に。
■ 8/22 濁点
濁点が沢山打てる言葉と打てない言葉がある。
沢山打てる言葉の例:ずがっどざわやがゴガゴーラ
濁点は面白い。アナタも日常生活の中で濁点をもっと使ってみましょう。
さてホムラさんの本業は歌人なので、言葉一つ一つを大切にしています。それはこのエッセイでも伝わって来ます。ですが編集上やむを得ず空白を空けるところを抜かしたり(以下略)とさせて頂きましたことをご容赦ください。
皆さんも本書を読んでたまには抱腹絶倒してくださいね。
私が一番好きなのは 『4/19 探索者』 ですね。明らかにウソくさいけどそれがまたいいのです。
それから1行しかない日の日記の方がやっぱり面白かった、さすが歌人。
(おまけ)今回図書館で借りたのですが本の最後にこのような紙が挟んでありました。もしやコレも装丁の一部では?とまで思ってしまったのですが、さすがにそれは違うのでしょうか?
しかもこの 『紙』 の内容がまたスゴイ気になる内容。
『修学旅行のお金
3万6千円
ほけんしょうのコピーも、
ふうとうに入れる。
(名前もいっしょに)』
もしやもしやホムラさんの直筆?超レアなの、この紙!?(笑)