まゆは林の中で迷子のうりんこ(イノシシの子ども)に出会いました。まゆはうりんこのお母さん代わりになろうと大張り切り、ごはんのサラダを作ってあげたり一緒にお昼寝したり、いつのまにか崖に登ってしまったうりんこを助けたりします。そのたびに 『おかあちゃんって大変だなぁ』 と思うまゆ。うりんこが無事母親のイノシシと再会すると、まゆもおかあちゃんにたまらなく会いたくなり、走って三本杉の下の家に戻りました。
(富安陽子)1959年東京都生まれ。和光大学人文学部卒業。 『クヌギ林のザワザワ荘』 で日本児童文学者協会新人賞、小学館文学賞、『空へつづく神話』 で産経児童出版文化賞を受賞。
(降矢なな)1961年東京都生まれ。スロヴァキア共和国のブラチスラヴァ美術大学で石版画を学ぶ。主な作品に 『まゆとおに』 『ちょろりんのすてきなセーター』 『めっきらもっきらどおんどん』 など。
『やまんばのむすめ まゆのおはなし』 シリーズの最新作、こどものとも2月号です。また懐かしいまゆが帰ってきました。クリスマスに 『まゆとおに』 を第2王子がもらったので、我が家ではシリーズ全部が揃い嬉しいです。
まゆは今回、うりんこに出会います。迷子で心細そうなうりんこを見て、まゆは 『あたしがおかあちゃんになってあげる!』 と張り切ります。ゴハンを用意してあげては自分もお腹が空き、昼寝をしているうりんこを見て自分も眠くなって寝てしまい、その間に迷子になったうりんこが危ない崖の上に!
無事助け出して、まゆは何度も
『おかあちゃんって大変だなぁ』 と思うのです。
そしてうりんこを無事イノシシ母さんに返してから、急に自分のおかあちゃんに会いたくなり、かけ通しにかけて、三本杉の下の家に戻ります。
どろんこになったまゆを見ても怒らずキレイに洗ってくれてふかふかのさつまいもをたくさん蒸かしておやつに出してくれるやまんば母さん、そのワイルドさが毎回いいですね。
こんなお母さんにならなくちゃ…ってかなり修行が必要ですけど。
評価:




(5つ満点)
PR