虫たちが仲良く暮らす柳の下のやなぎむらにいも虫のモナックさんが『サラダとまほうのお店』を開きました。とてもおいしいサラダだったので、6匹の村の虫たちは毎日食べに行きました。ある日お店にお休みの看板が出ていて…。蝶になったモナックさんの結婚式に出席するため虫たちは地図を頼りにたちあおいむらに出かけます。繊細な色鉛筆画で描かれた虫たちの織り成す小さな世界の物語。
こどものともで出会ったストーンの色鉛筆画の絵本。前半はやなぎむらでいもむしのモナックさんのお店が開店し蝶になり閉店するまで、後半はモナックさんの引越し先での結婚式に招待され、みんなで協力して様々なトラブルを乗り越え無事に旅を終える、という内容になっています。
やなぎむらにはアリの家族、バッタ、カタツムリ、クモと4種類の虫たちが仲良く暮らしているのですが、物語の端々でプレゼントを選んだりそれぞれの特技を活かしてトラブルを解決したりする場面が活き活きと描かれています。クモやカタツムリはちょっと苦手だけど物語では2匹とも重要な場面で大活躍、そこがまた楽しいのです。
丁寧に描かれた虫たちの暮らす世界と小さな虫たちの豊かな表情がとても魅力的な作品です。絵本を贈ろうと思う時の候補に必ず挙がってくる一冊になっています。
評価:





(5つ満点)
【やなぎむらシリーズ】 福音館こどものとも傑作集
サラダとまほうのおみせ
やなぎむら春のお話。
ほたるホテル
やなぎむら夏のお話。やなぎむらでは毎年夏になるとホタル達が来て夕涼みができるホテルを開きます。
きんいろあらし
やなぎむら秋のお話。そろそろ寒くなってきました。強い風が吹く中みんなは冬越しの支度を始めます。
ふわふわふとん
やなぎむら冬のお話。本格的な冬が来て冬越しの家も隙間風が入り込むようになりました。暖かい布団はないかしら。みんなは探しに出かけます。
【となりむらシリーズ】
しげみむらおいしいむら
こどものとも530号。やなぎむらの隣のしげみむらは別名 『おいしいむら』 。おかしやさんを開くのに今日は朝から大忙しです。やなぎむらからのケーキの注文もありました。
しのだけむらのやぶがっこう
こどものとも556号。蚊と蛾の学校では子ども達が音を出すのに一生懸命。どうしてもできない子ども達がいて…。蚊と蛾の学校なんて怖いけどストーン氏が描くとそれもまたご愛嬌。
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