大学生の恋人と楽しい日々を過ごしながらも思い出してしまう、別れたはずのクラスメートだった彼のこと。彼を取り巻く困難な家庭環境とそれに心を痛める17歳の少女の揺れ動く心を描いた作品。第44回群像新人文学賞優秀作。他 『植物たちの呼吸』 『ヨル』 収録。
『シルエット』 は島本氏17歳の時の作品。若い作品である。そのものズバリ小説の出来も 『若い』 けれども才能の萌芽が見えるということで。
思春期特有の心と身体のバランスについて描いた作品。『わたし』 はずっと心の求める恋人と身体の求める恋人が異なると思い込んできたがそうではなかったことに気付く。という話。『グロテスク』 の感想でも書きましたがやっぱり【女は愛と性とを分けて考えにくい】ということかな。
評価:


(5つ満点)
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