生きてるうちに言えればよかったのだけど…。町の葬儀屋セレモニー黒真珠を舞台にアラサー女子 笹島、メガネ男子 木崎、謎の新人女子 妹尾が織り成すドラマティックハートウォーミングストーリー。 ダ・ヴィンチ連載に加筆して単行本化。
(宮木あや子)1976年神奈川県生まれ。 『花宵道中』 で 『女による女のためのR-18文学賞』 大賞と読者賞を同時受賞しデビュー。 主な著書に 『白蝶花』 『雨の塔』『群青』 など。
宮木の新境地か、純愛を描いたシリーズ。とは言え社長以下強者揃いのセレモニー黒真珠の面々、キャラが立ちすぎで非常に面白い。一章のみ一人称が妹尾か笹島か読者が迷うように書かれておりやや凝った構成だが、二章以下はトリックなしで素直に読める。それぞれの事情を盛り込んで上手に連作になっているところはやはり宮木の十八番。
読後さわやか?な葬儀屋物語、社長のエピソードがあっても良かったけどそれはベタになりすぎかな?宮木さんは私にとってハズレが全くなく、最も注目する若手作家の1人です。
評価:(5つ満点)