忙しい大人が最低限の時間で最大の効果をだす勉強法
自分が話したい内容だけを英語にして覚える、質のよい発音を繰り返しヒアリングする。著者が50歳から英語を学ぶために考案した、大人が英語を学習するための新メソッドを紹介。
(陰山英男)1958年兵庫県生まれ。岡山大学法学部卒。立命館大学教授、立命館小学校副校長、大阪府教育委員会委員。小学生のための学習メソッド 『陰山メソッド』 考案者。主な著書に 『家庭力』 『学力は1年で伸びる!』 『若き教師のための授業学』 など。
陰山メソッドで有名な陰山先生が、自らが50歳を越えて本格的に英会話を習得するために考案した、陰山メソッド大人の英語学習版を自らの実践と共に紹介した本書。自分がまずやってみる、の陰山先生、立派だわぁ。英語を初めて勉強し始めたのは小6の時、あれから30年近く(!)経っているのですが自らの英語学習にいつも疑問を感じている私に、力強いアドバイスとなった一冊です。
サブタイトルにあるように
『忙しい大人が最低限の時間で最大の効果をだす勉強法』 。本当に大人って忙しいんです、自分の仕事、家事、子どものこと、すべてをこなしてその上自分のための勉強もしようなんて、よほど気合い入らないとできないものです。そこをうまく自分を騙しつつ?続けて行くにはどうしたいいか。本書では陰山先生が50歳を過ぎてアジアの教育に関する国際会議に出た時に感じた、出席者の中で自分だけが、会議の場で通訳なしで自分のメソッドを説明できないことのもどかしさ、悔しさをバネに、英会話力を上げようと考えるに至った経緯とその方法について書かれています。
自分が困ったことと、なりたい自分(英語で自分の陰山メソッドを説明する)、それが見えていれば道が見えてくる。逆にそれが見えていなければ道が見えてこないのは当たり前だという陰山先生。まずは自分のビジョンをしっかり持つこと。どんなことを英語で話したいか、その理想を自分でしっかり想像する。そしてその想像した自分に近づくためにどんなことが必要かを、1つ1つ考えていく。
ポイントは実にシンプルです。
学習を続けること。
ネイティブスピーカーに自分が言いたいことをまとめたフレーズを見てもらい、おかしな表現はその都度改めてもらう。
繰り返しそのフレーズを、使う場面を想像して覚える。
この3つです。まずは、なりたい自分というビジョンだという陰山先生の説得力ある言葉に、がーんと来ました。そうか何となく勉強しててもダメなんだ…当たり前ですけど。あと、どんなにブランクが空いても自分は英語学習者であることを辞めないこと。とにかく続けること。語学上達にはゴールは本当にありません。
まずは自分の自己紹介から。自己アピールですね。自分を人に知ってもらうには自分は何を得意としていて何を生業としているかをハッキリと認識しなくてはなりません。これは語学学習と別にしても常に考えておいて損はないことですね。自分を見つめ直すことが、何事も学習の基本です。そしてなりたい自分を想像すること、そこへ向かってひたすらに歩むこと。
やはり1つのことを極めた方の発言は、重みがあります。私も諦めずに英語学習を続けたいと思った一冊です。
評価:




(5つ満点)
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