僕らには秘密なんてなかった、彼女のケータイを盗み見るまでは。同棲する彼女のケータイを見てしまったことをきっかけに疑いのループにはまってゆく男。 『文藝』 掲載作品を単行本化。
(羽田圭介)1985年東京都生まれ。明治大学卒。『黒冷水』 で文藝賞受賞。主な著書に 『走ル』 『ミート・ザ・ビート』 など。
新聞の書評を見て借りてきた本書ですが、正直どこがポイントなのかサッパリ?と思ってしまいました。主人公
『僕』 の陰湿とまで思える彼女のケータイ盗み見の手段とか、自分で考えずすぐに会社の同期女子の小橋に1から10まで話して相談して答えを出してもらおうとするところとか、ひと言で言ってもうかなりウザイ。こういうウザイ若者が増えていて、そういう人が読むとそうそう俺もだ!と共感できるということでしょうか…?
この主人公 鈴木の人生にとって、恋人茉莉との生活というか彼女の行動を把握することが人生のすべてであって、仕事やその他の趣味(の話は一切出てこない)は、二の次どころかもはや存在しないかのよう。だからこの鈴木の人物像は全くつかめない。それが現代の若者像ということなのだろうか。
あまりオススメしません(笑)。
評価:


(5つ満点)
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