戦後最大規模の【鼓笛隊】が日本列島に上陸する。義母と共に園子の一家では避難もせず防音スタジオもないまま、自宅で過ごすことになった。果たして無事に鼓笛隊をやり過ごすことができるのだろうか?9編のファンタジー短編集。
(三崎亜記)1970年福岡県生まれ。熊本大学文学部史学科卒業。2005年『となり町戦争』第17回小説すばる新人賞受賞、第133回直木賞候補作。本作は第136回直木賞候補作(受賞作なし)。著書に 『バスジャック』 『失われた町』。
(収録作品)鼓笛隊の襲来/彼女の痕跡展/覆面社員/象さんすべり台のある街/突起型選択装置/「欠陥」住宅/遠距離・恋愛/校庭/同じ夜空を見上げて
三崎亜記3冊目。どれもそれなりに面白い、つまりのところどれもイマイチである印象は否めない。申し訳ないが話に勢いがない。
覆面社員
またしてもオチが見え見えのストーリーだが、一番現実味のある話でもある。
突起型選択装置
設定がよく引き込まれたものの、オチが最後の最後まで見えず 『で…?』 で終わってしまった感じ。
「欠陥」 住宅/校庭/遠距離・恋愛
は三崎亜記らしい作品。
だがどれもさらっと表面だけを描きすぎな印象。もっと突っ込んで欲しい。
評価:(5つ満点)