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20世紀少年*浦沢直樹

20seiki.jpg高度成長期の真っ只中の70年代。夢と希望に満ちあふれた時代、少年たちが空想した世界。少年達は地球滅亡を目論む悪の組織が東京を巨大ロボットで破壊し尽くし、世界が混沌し滅亡に向かっていく中、それらに立ち向かい地球を救うという、正義のヒーローの物語を作って遊んでいた。『よげんの書』 と少年達が名付けた本の通りに、やがて大人になった少年達の周りで次々と事件が起こる。一連の事件に絡む謎の男 『ともだち』 の正体と目的は何か。なぜ 『よげんの書』 通りに世界は破滅へと向かうのか。『ともだち』 の自作自演の暴走をとめられるのは誰か。ケンヂと仲間達の闘いが始まった。浦沢直樹が送る長編SFサスペンス。
(浦沢直樹)1960年東京都生まれ。明星大学経済学部卒。本作で第25回講談社漫画賞、第6回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、第48回小学館漫画賞受賞。代表作はやっぱり誰が言っても 『MASTERキートン』。


職場では空前(?)の浦沢直樹ブーム。それで私も無事借りちゃいました、前々から読みたかった 『20世紀少年』 。21巻まで借りましたが、今日最新巻である22巻をゲットし読み終わりました。連載は終了しているそうですが、来春に特別編を発表するとか?

次々と巻き起こる世紀末に人類を襲う事件が、自分達が子ども時代に遊びで描いた 『予言書』 通りなのはなぜか。その設定だけで震えが来そうな内容ですが、徐々にその謎が明らかになってきます。

それにしても今回も浦沢氏の着眼点には脱帽ですね。世紀末思想、新興宗教、政治、ロック、マンガなど、毎日の生活で誰もがいずれかに関わっているものの根底がくつがえされたらどうなるか。それでも人は自分の信念に従って生きるのだ、ということでしょうか。

評価:(ともだちはホントに誰ー?)

私が一番物語が乗ってるな、と思った箇所は 『ともだち』 の友民党(ゆうみんとう、ユーミンから命名か?)が政権を握り、青少年保護育成のために悪書と言われるマンガを描いた漫画家らが政治犯用の刑務所に次々と収容され、その刑務所は陸との陸橋を分断されてしまったあの 『海ほたる』 という設定の箇所。政治犯、極悪犯収容専用の 『海ほたる刑務所』 うーんシュール。

マンガを描くことが政治的に罪にあたる、ということをマンガで描く浦沢氏。投獄されたマンガ家 角田は、世紀末の混乱を救った救世主と呼ばれる人物が実は世紀末の事件全ての首謀者だった、というマンガを描いて逮捕されるのですが、それは実は図らずも現実を描いちゃったからですね。
そこで角田が出会うのが、かつて 『テロ集団』 と言われていた 『ケンヂ一派』 の随一の格闘家、オッチョ。オッチョは13年も投獄されながら、密かに脱獄計画を練っていた。この辺の鬼気迫る攻防がスゴイ!

だけど…だんだん物語が複雑になって来て、死んだはずのあの人もこの人も実は生きていて…という展開になってきて、何だか最後にどう辻褄を合わせるのか?ちょっと不安ですね…。
そもそもカンナの存在意義は何?初代 『ともだち』 がケンヂの姉キリコに接近した本当の理由は?そして 『ともだち』 信奉派の人々、特に高須の真の目的は何?

とまぁ、実に複雑になりすぎて、私に貸してくれた職場の方も 『ちょっと引きずり過ぎだな』 全くそう思います。連載は終わったそうですが、なぜその続編である 『特別編』 を更に発表する必要があるのかな?それを読まないと結局意味が分からないのかな?

などと思いつつも、やっぱりここまで読んだら最後まで読まなきゃ。です。

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名前:
DaisyAKM/菜摘
年齢:
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誕生日:
1972/02/16
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