自分の人生を見つめなおす ドラゴン桜公式副読本 『16歳の教科書』 番外編
少しずつ忍び寄る身体的な衰え、急増する心の病と心の危機。各界のスペシャリスト12人が40歳が直面する転機を乗り越え人生を変えるヒントを伝授。『朝日新聞』 東京本社版夕刊連載に加筆修正して単行本化。モーニング編集部、朝日新聞社編。
40歳の教科書パート2です。読み始めるまでが時間かかるのですがこのシリーズは本当に読みやすくためになります。今回は
1) 体力・脳の衰え 2) 心の危機、うつ対策 3) 親との関係 4) 経験を武器にするには の4つがテーマ。
そのうちの
2) 心の危機、うつ対策 の中の下園壮太氏の箇所がすごく良かったです。
うつ、とは
『疲労しきった状態』 のこと。生きるためのエネルギーがなくなってしまった状態のこと。だから休息を取るしかないのです。その時も
『はしゃぎ系発散』 をし過ぎないように注意。カラオケに行くとか朝まで飲むとか、20代の頃はそれでストレス発散になったことも40代では逆に疲労を溜める元。全くだ…。
子どもの心の鍛え方と大人の心の鍛え方は違う。子どもには、我慢をすること、嫌なことから逃げないこと、自分で一人で全部やってみること、などが心を鍛えることとなるが、これらは成長段階にある子どもはできても大人にはできないものだと自覚することが大切。では具体的にはどうしたらいいか。
1回の戦いで自分を消耗させないこと。人の力を借りいたずらに完璧を目指さず、柔軟に 『大人の心』 の強さを育てること。
が肝要だそうです。おおっそうか!当たり前のことかもしれませんが、常によりよくせねば、と子どもの頃から求められている(と勘違いしている)と、こういうことになります。まさしく私のことですね。うつは、心の風邪なんて生やさしいものではなく、心の骨折だという下園氏。骨折の原因は蓄積疲労、良い機会と思い焦らずゆっくりと休み、大人の心を鍛えるべきだと説く氏の話は、説得力があります。下園氏の他の著書も読んでみたくなりました。
もう40代、まだまだ40代。悩んでいるのは自分だけじゃない。ということがよく分かる、一冊です。
評価:



(5つ満点)
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