空が光った時、世界はすべてを失った。焼け果てた大地と崩れ落ちたビルの中、生き残るわずかな人々にはわずかな希望もない。その廃墟の中を1人の男が世界でたった1冊残ったというる本を運び30年間旅を続けていた。彼の目的地はただ 『西』 というだけ。本の秘密とは、なぜ男は西を目指すのか。世界の運命を握る本を奪おうとする独裁者が現れた時、男は何を決断するのか。原題 :THE BOOK of ELI 。
デンゼル・ワシントン、若いですね~とても還暦を超えているとは思えません。存在感、キレのある演技、やはりどれをとっても名優です。
原題はTHE BOOK of ELI :イーライの本。確かにこのままじゃ邦題としてはインパクトなさ過ぎだから
『ザ・ウォーカー』 とした配給元はなかなかですが、この映画のテーマはやっぱりイーライが運ぶこの
『本』 にあるわけですから原題の方が見終わった後はしっくり来ますね。
本を守るためなら他を犠牲にすることも厭わないイーライ…そんなに大事な本とは一体何なのか?そして荒廃した未来で本の持つ
『知識』 にすがろうとするギャング達。読む本が足りないのはよく分かるけどそんなに本のことで躍起にならなくても…何がそんなに他の本とイーライの本が違うのか?人々の心を惹き付けて止まない本だというイーライの本の中身は?
後半は大体この本の秘密が分かってきますが、それでもなお驚愕なのはラスト!ついに本を手に入れ開いてみたギャングは…!このシナリオは見事ですね。思わず
『ははあ~』 と言いそうになりました。
ラスト
『西』 にたどり着いたイーライを迎え入れてくれたコミュニティとは?一応ハッピーエンドのように終わっていますが、それにしても本を守るためとは言えあんなに悪漢達を倒して(殺して)来なくても良かったのではないか…と思ってしまうのは、自分が平和な世界に生きているからでしょうか。
デンゼル・ワシントンの魅力と本の秘密、2つ楽しめるお得な作品です。
評価:




(5つ満点)
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