
花輪和一の人気(そうか?)漫画を映像化。実は刑務所という所に少なからず興味がある私、図書館でも刑務所の全て、というような本を好んで借りて読んだりして勉強中なのでこの映画も前々から気になっておりました。
結論から言うと堀の中の生活は穏やかなもので、人と接触するのが苦手な花輪氏のような人にはピッタリな環境のようです。ピッタリ過ぎてハッキリ言って更正ではなく後退してしまうのでは、と心配になります。
楽しみは食事。特にお正月週間はご馳走が出るそうで、みんなの話題です。ゴハンは3度3度忘れずに食べさせてもらえるし、映画を観せてくれる時はコーラとお菓子がもらえるし、とにかく話題の中心は常に食事。
刑務作業は常に命令されることばかり。トイレに立つのも許可が要ります。でも…こんな生活では到底自主性は育たないのでは?と妙に心配してしまいます。刑務所を出ても社会に適応できず結局また刑務所に戻ってきてしまう人が多いと聞きましたが、その原因としてはこうした刑務所内の生活も多少影響しているのではないでしょうか。
自分で判断せず全てを刑務官に尋ねて許可を得る生活。いざ自分1人になった時判断して命令をしてくれる人がいないとやたらに不安になってしまうのでは。それは子どもも同じですね。子どもを育てることで大切なことの1つは自主性を育てることです。と反省などしてみます。
映画としては終始穏やかに流れていく刑務所生活を描いていたのでやや物足りなさを感じましたが、それが監督の狙いなのかな。原作の特徴ある絵だからこそ、面白い作品なのかも。原作読みに漫画喫茶行きますかね。
【おまけ】
椎名桔平が医務官役で出ています。チョイ役もきちんとこなす桔平、素敵♪
評価:



(5つ満点)
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