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博士の愛した数式

img20060225.png大変満足、です。大人になり数学教師となったルートが博士との思い出を語りながら数字の魅力、不思議について語るという構成が、大変素晴しい。原作も良かったですがこれはこの映画脚本に軍配が上がっています。

配役も完璧。寺尾アキラ、初老の博士の役を今回も見事に演じきり、素晴しい出来です。映画ごとに深みを増しているように感じます。更にルートの子ども時代を演じる斉藤隆成。彼は今の日本を代表する名子役、というよりもはや名優と言っても過言ではない存在。ドラマ 『光とともに』 の光くん役も記憶に新しいですが、今回のルートも素晴しい出来です。というのも大人になったルート先生演じる吉岡秀隆との違和感が、全くと言ってないのです。

隆成くんを見ていると、まるで寅さんシリーズの満男か 『北の国から』 の小さい頃の純が戻って来たかのよう。そして吉岡くんもルート(隆成くん)が大きくなったらこんな感じだろうな、という雰囲気を見事に出しています。
恐らくお互いに意識し合って役作りしたのでしょう。でも吉岡くんは大人の俳優だからともかく、隆成くんがここまで演じきるとは。この部分でも必見です。

評価:(5つ満点)

もちろん母である深津絵里もとてもいいです。原作では母の名前もルートの本名も最後まで出てこないところが物語に一層深みを与えているわけですが、今回もそれはちゃんと踏襲されています。一瞬だけ博士の義姉が母の名前を呼ぶシーンがありますが、よく聞こえなかった。でも聞こえなくて良かった、と私は思ってしまいました。

今回の映画の見所は原作とは異なるエピソードも多々盛り込まれている部分にもあります。
博士が家政婦の子どものルートの安全に、異常なまでに気を配る理由。
義姉と博士の抱える秘密と後悔。

そして舞台を原作とは異なる信州 長野に移し撮影された、信州の移り変わる四季の美しい映像に心洗われます。久しぶりに、映像までもが美しい邦画を観たように思います。

皆さんにオススメですが、特に原作ファンは必見です。原作ではあまりよく分からなかった 『博士の愛した数式』 の意味が映画ではとても分かりやすくなっています。というか数学苦手だから読み飛ばしていたのかもしれない(汗)。

文庫も出版された原作、ぜひ買ってみて読んでみてください。手元に置いておいて損はない、小川洋子の最高傑作だと思います。
久々にもう一度観たい映画です。

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Comment

数の不思議

  • AKM
  • 2007-05-20 11:53
  • edit
昨夜の放映で久しぶりにまた見ました。
深津絵里がやっぱりいいなぁ。

映画版はやはり大人になったルート先生の授業が
分かりやすくていいですね。
数学好きの第1王子に見せることができて良かったです、
『完全数を探す!』
とか滅茶苦茶なこと言ってました
この映画を見ると数学の勉強してみようかな、
と一瞬思うのですが
その情熱は続かないのでありました…。
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誕生日:
1972/02/16
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