無人島に23人の若い男と唯一の女、清子が漂着する。いつまで経っても助けは来ず、いつしかみんなは島を 『東京島』 と呼ぶようになる。ただ1人の女性として女王の如く君臨した清子だったが、仲間の1人が謎の死を遂げたことから清子を巡り人間関係が崩れ始める。 原作 桐野夏生。
ここが南の島か…ヤシの木とかないし。なんて思っていましたが、撮影は徳之島で行われたそうなのでやっぱり本物の南の島でしたね。実際はこういう感じなんですね、見たところ伊豆大島みたいな感じで八丈島の方がよっぽど南の島という雰囲気です。
清子が木村さんでは美しすぎました…もっとインパクトのある女優さんでないとダメでしたね(笑)。全般に面白かったのですが一番残念だったのは清子の夫の日記の描写がないところ。文明、文字情報の一切ない島で、唯一の文学作品?であった日記をワタナベが奪って読みふける、というところが文明から隔離された世界観を一層盛り立てていたのですが、その描写を日記から地図の裏に描いた食べ物の絵で代用しちゃって…。絵では文字情報ほどのインパクトがないんですよね。絵といってもいたずら書きみたいなのだし。
それから、フィリピンから出稼ぎに来た途中漂着した芸能グループのチキ・チータが、持ち歌である
ABBAを唄わなかったところが誠に残念!ABBAの許可が得られなかったのか?ほんっとうに残念です、この
『チキ・チータ』 が物語では何よりも重要なキーワードなのに!
清子の決めゼリフ
『いつか日本に必ず帰る』 が映画では
『何がハッピーエンドかは自分で決めるわ』 に変わっており、映画としてはちょっと視点を変えたかったのかもしれませんね。ワタナベ、GM、マンタはすごく良かったです、それぞれの狂気を見事に表現してました。原作とちょっと違ってキレイなシーンも沢山あって、かえって良かったのかもしれません。
清子のエルメスのスカーフ、効いてます。
評価:



(無人島にはエルメス持って)
PR