2) キャンバスとしての映像
HERO同様各シーンをキャンバスとして表現する監督、移り行く季節の色彩を絵画のように表現しています。秋は鮮やかな紅、黄色、そして雪が降り積もる白。ウクライナでの撮影だったそうですがその撮影はかなり厳しい寒さだったそうで、雑誌ロードショーのインタビューで金城武は 『寒さを堪えるのが必死でロマンチックな雰囲気を出そうなど考えている暇もなかった』 とか…。やはり地か、そのいやらしさは?
3) 金城武の魅力
今回最大のポイント、金城武のいやらしさが抜群です(笑)。日本の作品だとなぜかすましたお坊ちゃんタイプの役どころが多いような気がする彼ですが、北京語を話し色男ぶりを存分に発揮している彼こそが本来の彼ではないでしょうか。チャン ツィイーに迫る金城武はとにかく必見。やっぱり素敵だわ~。
ただストーリーはよくあるパターンの、裏切り裏切られ真の味方は一体誰?というもので、途中やや退屈な所もある点で星1つマイナスです。アンディ ラウの出演がちょっと少ないのでアンディファンにはちょっと不満かも。
3年前香港へ行った際現地でアンディラウファンの方に会ったのですが、コンサートに1人で来たという彼女に彼の魅力は何?と尋ねると、日本のスターにはないオーラを感じるとのことでした。なるほど…そうかもしれないですね。
(おまけ)以前からずっと気になっていた金城武の中国語名(読み)。エンドロールで出てくるだろうと見ていたらなんと。『Kaneshiro Takeshi』となっていた。てっきり香港では中国語読みで認知されていると思っていたので意外でした。となると彼は自分のアイデンティティーが日本にあると考えているのでしょうね。
十面埋伏