
hanae*ちゃんの 『小学生日記』 にハナエちゃんが好きな映画として出ていたので、私も観てみました。
ちょっと検索してみてところ、イランは映画制作に対する規制が非常に厳しく、政治的な表現は不許可となるために子どもを主人公にしたものが多いそうなのですが、監督はそこに目をつけて今回は子どもを主人公としながらもイランの生活の様子を非常によく表現できている、素晴しい作品に仕上がっています。
9歳の主人公アリのしっかりぶりが本当に痛々しいです。妹のザーラ(7、8歳?)もよくお手伝いをするいい子です。2人は失くしてしまった妹の靴がないためにアリの一足しかない靴を交代で履き学校へ通うのですが、イランの学校は午前午後と分かれているようで、これは男の子、女の子ということで分けているのでしょうか?といったことも分かり興味深いです。
途中アリと父が裕福層の立ち並ぶ街へ仕事を探しに行く場面もあり、貧富の差もよく分かります。
最後のシーン、マラソン大会で賞品の運動靴をもらえなかったアリががっかりしているシーンと、父が久々の収入で自転車に買物を積んで帰るシーン、男の子用の運動靴と女の子用の赤い靴が荷台に載っている映像が、とても幸せな気持ちにさせてくれます。
でもアリはまだ靴が家に来ることを知らず、家の前の噴水の中にいる金魚を眺めて、ガッカリしているのです。
評価:




(5つ満点)
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