
まず子役が良かった。さゆりは日本の子役、姉の佐津は中国の子役だったが姉妹の絆に違和感を感じさせない。戦時下という難しい時代の花街を描いていて興味深い映画だったが…。
チャン・ツィイーは確かに美しい。私が最も好きな女優の1人ではありますが、今回の役はあまり適役でないと感じました。彼女得意のアクションもなかったし、もったいない(笑)。
工藤夕貴、ミシェル・ヨーは存在感がありとても良かった。工藤夕貴は評判通りとても良く、もしかしてチャン・ツィイーと工藤夕貴の役柄が逆だったらどうだ?と考えてみたけどそれならここまで収益出ないか。と思い直した、ゴメンね工藤さん。
渡辺謙は今回も文句ないが、もったいなかったのは役所広司。せっかくの役所広司なのにイマイチ活かしきれていないという感じ。もっと延という男の持つ執念深さ、恐ろしさを前面に出して欲しかった。あんまり恐さを感じなかったな。何かのインタビューでも役所広司が 『言葉の壁さえなければもう少し…』 と言っていたのを見て、やっぱり英語での撮影は大変だったんだなぁと思いました。となるとやっぱり渡辺謙ってスゴイ。
ストーリーは特にラストの部分が納得いかなかった、外国人から見たフシギの国ニッポン、という感じの終わり方。以上のことから−1、かな。
ただ全編を通じてテーマとして
『傘/雨』 を上手く使っている点が気に入りました。ポスターの傘をさすさゆりがまず非常に象徴的。初めて初桃を置屋からお茶屋まで送る時も、同じ雨の中姉のいる遊廓まで傘なしで走るのも、初めて会長に会ってかきごおりをもらった時に、会長と一緒にいた芸者がさしてた傘も、そして初めて舞を披露した時もさゆりは傘を使っていた。
それを考えたらオマケで5でもいいかなという気がしてきたな。
評価:




(5つ満点)
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