羊皮紙に羽ペンはどうにか入手してこの手紙を書くとしても、果たしてフクロウ便はどこに?もしかすると佐川急便とかでやってるかもしれない。
『佐川急便ですっ』
『あの…フクロウ便をお願いしたいのですがやってますか?』
『●●営業所でやっておりますのでそちらでお願いします』
『ああ助かりました、ありがとうございました』
魔法省日本支局はやっぱり東京かな?魔法省へ行ったらいつ頃までにロンドンへ発てばいいのか確認しないと。漏れ鍋までたどり着けないと困るのでその辺りの詳細な地図ももらっておかないと。
ロンドンまでは私たち親がついていくとして最初はやっぱり飛行機かしらね。これだからマグルは…とか言われるかしら。でもうちに暖炉はないのでフルーパウダーが手に入っても使えないし、それに魔女でないとフルーパウダーは使えないかも。第1王子の帰宅用に入学したらすぐ暖炉を作ってフルーパウダーを持たせようかな、でもこんな便利な物があるのにホグワーツから帰る時はなぜロンドンまで汽車に乗るのかしら?あとポートキーを誰かに設定してもらうわけには行かないのかしら。
ダイアゴン横丁のグリンゴッツ銀行で両替できるのはやっぱりイギリスポンドだけかしらね。行ってから日本円はダメです、と言われて困らないようにポンドには両替して行くべき?それにしても7年間の学費はどのくらい?さらにどうやって支払う?グリンゴッツで振込?だとしたらグリンゴッツに口座を作る、いや金庫を借りる?金庫は月いくらで借りられるの?
やっぱりフクロウを欲しがるでしょうね。
2年生になったらホウキも買わないと、いくらかかるんだか…。教科書もロンみたいにお下がりがないから全部揃えないとならないだろうし、ハーマイオニーのうちみたいにご両親共歯医者さんなんていうお金持ちならいいけどうちは結構キツイかもな。
それよりご近所や学校にはどう言おう?5年生の2学期から転校させますって言わないといけないけど、先生に 『ホグワーツに行くことになりました』 って話していいもの?マグルには話しちゃダメなの?それに学校の成績書とかの送付先を先生に聞かれたら…ホグワーツの住所ってどこ?それに義務教育違反になるわけよね、マズイよなぁ。どうやって説明する?やっぱり魔法省の人に相談しなきゃっ。
第1王子がホグワーツに入ったら日本のお菓子やマンガが恋しくなるかもしれないから、うちでもフクロウを飼って時々フクロウ便を出してやらないと。ドラえもんのマンガとかを持たせて大丈夫かしら、イギリスまで飛べる?それとも漏れ鍋まで航空便で送ってそこからホグワーツへフクロウ便出してくれるサービスとかないかしら?洋服だって時々送ってやらないといけないだろうし、やっぱり11歳になったばかりの子を遠くに出すのは心配だわねぇ。
何より日常生活が英語になるわけだからまずはある程度英会話ができていないと友達もできないし可哀想よね。やっぱり必要なのは英語教育だ!
というわけで、今は英語を習わせようと画策中です。でもオチはこれではなく、11歳の夏休みにホグワーツから手紙が来るのではないかと半分本気でママは期待しております。