シングルマザーの歌人である著者が、子どもの成長を見守り育児の中での感動的な発見を綴った朝日新聞夕刊連載のエッセイ集。1歳から3歳児までの子どもの本の選び方の読書案内に短歌を添えた作品。
(俵万智)1962年大阪府生まれ。本名同じ。歌人。早稲田大学第一文学部卒業。元高校教諭。主な歌集に 『サラダ記念日』 『かぜのてのひら』 『チョコレート革命』 『プーさんの鼻』 。
短歌、気になります。短い中に込められた作者の想い。その濃厚な言葉の連なりに、同じ言葉である日本語を操るものとして、激しい嫉妬を感じております(笑)。
気になる読書案内はすべてチェックしている中に、俵万智氏の本書がありました。そして40歳を過ぎてシングルマザーの道を選んだとも。へー知らなかったわ、ということで見てみました。
選んである本は小さい子ども向けでベストセラーとなっている本ばかりで特に珍しいことはないのですが、本書の一番の特徴はそえぞれに添えられた短歌の素晴らしさ。俵氏の子どもさんが気に入った絵本の紹介がほとんどですが、その彼の本に対する思いを母が短歌で代弁している、この見事なコラボレーション。どちらが欠けても成り立ちません。
想いを短歌に込める。その芸術とも言える技を持つ歌人という存在は、やはり眩しいです。
評価:




(歌集としてご覧ください)
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