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カスピアン王子のつのぶえ*C.S.ルイス

img20060610.jpgナルニアの4人の王、女王が築いた平和な時代から下ること数百年。ナルニアの国は新しくやってきたテルマール人の暴君の支配で古くからナルニアに暮らす住民達は苦しい生活を強いられていた。後継者として育てながらも実の子の出生でその命が危うくなったカスピアン王子は城を逃げ出し、いにしえより伝わってきた魔法のつのぶえを吹き助けを呼ぶ。助けとしてやってきたのは、かつてナルニアの賢き王、女王達であったあの4人兄弟姉妹だった。ナルニア国ものがたり第2弾。
〈ルイス〉1898〜1963年。北アイルランド生まれ。ケンブリッジ大学で中世、ルネッサンス英文学の主任教授を務める。著書に 『愛とアレゴリー』 『悪魔の手紙』 など。


前半はカスピアン王子とその叔父ミラース王の治世である現在のナルニア国の状況が描かれています。カスピアンの父が没後なぜ叔父のミラースがナルニアを治めることになったのか?なぜミラースは暴君なのか?乳母や家庭教師である博士ら賢い人々のおかげで少しずつカスピアンは自分の周囲の状況を理解して行きます、そしてある日ミラースに本当の息子が生まれたため、カスピアンの周囲の人々は彼の命の危険を察し、彼を城から逃がすのです。

この辺まではなかなか面白いです。それまでは国には人間しか住んでいないと思っていた王子が、本来のナルニア、小人やトロル、話をし感情を持つ動物達や植物達が住まう土地だということを知るくだり。王子の周囲の善意ある人々。そして助けを呼ぶといういにしえより伝わる不思議なつのぶえ。

評価:(5つ満点)

それと平行してかつてナルニアの4人の王であったピーターら4人の兄弟姉妹は寄宿舎へ行く途中、突然不思議な力によりナルニアへ引き戻されます。状況も分からぬまま彷徨っていると、偶然にもカスピアン王子の味方の小人がミラースの手下に殺されそうになるところを助けるのです。
偶然…ですが物語では必然なのかもしれません。すべてはアスランの意図が働いているのかも。

ただ、惜しむらくはこの後の展開がイマイチ。4兄弟は森の中を彷徨いながらどうにかカスピアン軍と合流しようとするのですが、途中アスランが末妹ルーシーだけに見えたこと、そしてそれを他の3兄弟は信じてくれないことなど、兄弟間の絆が危うくなるところもあります。森の中を迷う描写もイマイチ分かりにくかったし。

本編では、ルーシーを除いて年齢が上がっていく上の子ども達には徐々に 『かつて見えていた(信じていた)が今は見えない(信じられない)もの』 が出て来ていることを示唆しているのかもしれません。

物語の最後でも長兄ピーターは弟エドマンドと妹ルーシーに
『僕とスーザンはもうナルニアには来られないかもしれない、年を取りすぎているからだとアスランに言われた
というくだりがあります。そして続編では実際にそうなるようです。

後半のカスピアンの活躍がほとんどないところが残念。次回作での活躍に期待ですね。

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