迫りくるタイムリミット、もつれあう28人のマトリクス。必死の思いでかけまわる人々が入り乱れぶつかりあって倒れ始めたドミノは、もう誰にも止められない。東京駅を舞台にそれぞれのリミットに向けて駆け回る人々を描く群像劇。
(恩田陸)1964年宮城県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。『夜のピクニック』 で吉川英治文学新人賞、本屋大賞、『ユージニア』 で日本推理作家協会賞、『中庭の出来事』 で山本周五郎賞を受賞。 主な著書に 『木曜組曲』 『図書室の海』 『チョコレートコスモス』 など。
ドミノ、というよりパズルみたいな話。たまにこういうドタバタ喜劇を読むのも気分転換にいいかもしれません。恩田陸は
『六番目の小夜子』 を読んだきり遠ざかっておりましたが、読まず嫌いをしないでもうちょっと読んでみることにします。これは小説というよりマンガのような設定と展開とノリで楽しめました。
ちょうど読了中に東京駅に行っていたし、この通路をバイクが疾走ねぇ、そりゃムリだな(苦笑)。と思ったり。それにしても8000ccのバイクってどんなんかしらねー大きさも値段も全く想像つかないな。元暴走族が
『お時間ピッタリ!』 の宅配ピザ屋やってるっていうのもいいですね。
中編小説の、群像小説の、主人公(一人称)28人という常識破りの手法を見事にクリアした話題作。新しいエンタメの手法ですね。
評価:




(5つ満点)
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