ホグワーツの最終学年7年生となったハリー。だが学校へは戻らず宿敵ヴォルデモートとの戦いの旅に出ることを決意する。かつて両親と暮らし、ヴォルデモートが両親を殺した現場であるゴドリックの丘へハリーは向かう。そこで出会った真実とは。日々深刻になる戦況、魔法省は既に敵の手に陥落し味方の騎士団も苦戦を強いられている中、ハリーと行動をともにするロン、ハーマイオニーにも疲労が見えてきた。未だ謎だらけの現実にすべての真実を告げてくれなかったダンブルドアに対する複雑な思いと自分のあるべき姿を探し求め苦悩するハリー。ついに 『選ばれし者』 とヴォルデモートとの壮絶な最後の戦いが迫っていた。
(J.K.ローリング)Joanne Rowling OBE。1965年生まれ。イギリスの児童文学作家。J・K・ローリングはペンネーム。貧しいシングルマザーとして生活保護を受けながらハリー・ポッターシリーズ第1作『ハリー・ポッターと賢者の石』を執筆。同作でネスレ・スマーティーズ賞、ブリティッシュ・ブック・アウォーズなど多数の文学賞を受賞。年収約1億2500万ポンドは、歴史上最も多くの報酬を得た作家とされる。
まず、やはり10年は長かったですね。このインターネット高速時代に同じシリーズで10年も待たされちゃーもう読者は待ってないでしょうね。それだけこのシリーズが長期化を許された、読者が待っていてくれたのはやはりすごいことですね。
で最終巻。若干私の読みが外れた上に、ラストまで続く暗ーい展開。辻褄は一応合っている…ようだけど?
魔法界のヒーローだったダンブルドアの影の部分が徐々に見えてきたり、スネイプの命を賭けて愛情を貫こうとするその凄まじさや、長く1年に及ぶハリー達の戦いの様子、それがすべて、正直暗すぎて気が滅入ります。もう誰もロマンスどころじゃなく、楽しいことは全くなし。そして最後の最後に
『選ばれし者』 の手に落ちるヴォルデモートですが…真のヒーローは彼だったのか!?ということなのだろうか!?
小さい頃からホグワーツであんなにハリーを悩ませてきたライバルであるマルフォイが、最終巻では霞み過ぎでちょっと可哀想。そして戦争が終わりいきなり舞台は19年後って…そんなのアリ?せめてハーマイオニーだけはホグワーツを留年して結局卒業したとか、そういう途中経過が欲しかったなぁ。あんなに学校を舞台に戦ってきたのに最後は学校のシーンはナシですか?
ホグワーツを始めとする魔法世界の不思議さ、楽しさが本シリーズの一番の魅力だと思っているので、最後まで学校とそこに暮らし成長する子ども達の目線で物語を終えて欲しかったというのは大人の読者の勝手な希望でしょうか。その他細かいフォローが全然足りないので後から外伝とか出そうですが…どうでしょうか。
評価:



(結局選ばれし者って…やっぱり?)
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