Father、Friend、FightなどFで始まる言葉をキーワードにした7つの家族の物語。小説新潮掲載の短篇を単行本化。直木賞受賞作。
(重松清)1963年岡山県生まれ。早稲田大学卒業。出版社勤務を経て執筆活動に入る。 『エイジ』 で山本周五郎賞、本作で直木賞を受賞。主な著書に 『流星ワゴン』 『ナイフ』 『送り火』 など。
(収録作品)ゲンコツ/はずれくじ/パンドラ/セッちゃん/なぎさホテルにて/かさぶたまぶた/母帰る
やっぱりイマイチで、何が問題でつまらないんだろうと考えてみたら、全然行間がないところだと気が付きました。主人公の心情が逐一書かれているのでそれ以上想像のしようがなく、だから同情も反発もしにくくて、正直つまらなかったです。
主人公は皆37歳の男性で、それがみんなつまらない、魅力を感じないっていうのは一体どうなんだ。どの主人公も割合単純すぎるというか、人の心ってもっと複雑なんじゃなかろうか?家族に対して、家族と生きることについてもっと真摯さがないと、リアリティを感じないというか…。
とにかくどの短編も 『おっこれはこれから面白くなるのか?』 と思ったところで唐突に終わりになり、あっけにとられました。『セッちゃん』 はまあまあ良かったですが、他は特記事項がありません。酷評すみません。
評価:(5つ満点)