忍者ブログ

DaisyAKM Archives

読書と映画と観劇と

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ピスタチオ*梨木香歩

pisutatio.jpg緑溢れる武蔵野に老いた犬と住むライターの棚。アフリカ取材の話が来た頃から不思議な符合が起こりはじめる。彼女が訪れた先のアフリカで見つけたものとは。物語が人を生かす物語。ちくま連載を単行本化。 
(梨木香歩)1959年生まれ。児童文学者のボーエンに師事。 『西の魔女が死んだ』 で日本児童文学者協会新人賞、『裏庭』 で児童文学ファンタジー大賞を受賞。主な著書に『からくりからくさ』 『エンジェルエンジェルエンジェル』 『村田エフェンディ滞土録』 『春になったら苺を摘みに』 、絵本に 『ペンキや』 『マジョモリ』 『ワニ』 『蟹塚縁起』 など。


舞台はアフリカ、ナイロビというはるかな地であるのに、少しも遠さを感じないのはなぜでしょうか。主人公 棚の気持ちがそのまま日本につながっているからでしょうか。正直もっとアフリカらしさ、異郷らしさを期待して読み始めたのですが、案外本当にアフリカの地を訪れても同じ地球上、大した違いはないのかもしれませんね。

内戦やゲリラ、呪術医などが出てきて異郷であるにも関わらず、そこで棚が出会う人の縁、について棚本人はいたっ非常に変冷静なのです。それは 『からくりからくさ』 はじめ梨木氏の描く小説の主人公はみんなそうであるので、それはそれで梨木カラーということでいいのかな、とも思うのですが、棚の冷静ぶりには本当に驚きます。それがやはり受容、ということでしょうか。

テーマは 『死者には物語がある』 だと感じました。梨木文学はこのところ特に 『物語があること』 を意識しているように感じます。不思議な感覚のする小説です。

評価:(5つ満点)

PR

Comment

お名前
タイトル
文字色
コメント
パスワード
カウンター
ツイッター始めました
今週の私
急にアクセス数が増えていて、自分でもビビリ…(笑)。10/10でブログ開設10周年!日付が追いつくよう頑張ります。
只今読破中
木皿泉 『昨夜のカレー、明日のパン』
プロフィール
名前:
DaisyAKM/菜摘
年齢:
53歳
誕生日:
1972/02/16
職業:
兼業主婦
趣味:
読書 映画鑑賞 観劇
かぎ針編み プール
ハマッてます:
車が新しくなりついにiPodがつなげる環境に!すごいぞ技術の進歩!
ブログ内検索
最新コメント
[10/14 菜摘]
[10/12 さつき]
[05/08 菜摘]
[05/08 小琴]
[03/19 菜摘]
アクセス解析

Copyright © DaisyAKM Archives : All rights reserved

TemplateDesign by KARMA7

忍者ブログ [PR]