会計処理の専門家、御算用者として代々加賀藩の財政に携わってきた猪山家八代目の直之。江戸時代後期、加賀百万石とうたわれた藩も財政状況は厳しく、加えて武家社会には身分が高くなるにつれ出費も増えるという構造的な問題があった。一家の財政が破綻状態であることに気付いた直之は家財道具を処分し借金の返済にあてることを決断する。猪山家の人々の倹約生活が始まった。森田芳光監督作品。
ファンの方々には本当に申し訳ないのですが、私は堺雅人がちょっと苦手です。にも関わらず彼が主演の映画を結構観ています…ホントは好きなのか。なぜ苦手かって、演技がいつも過剰な気がするのです。そして今回の相手役は仲間由紀恵!ダブル演技過剰でどうなる、この映画!でしたがコメディタッチな作りなので楽しめました。そして森田監督ということも大きいですね、森田監督作品はやはり観ておかないとなりません。
家財道具を売り払い、の後弁当箱も売り払ってしまい、毎日のお弁当は笹でくるんだおにぎりとタクアンだけ、というシーンとても笑えました。見かねた同僚が
『うちに弁当箱が余っているから』 と言うも父上はきっぱりと遠慮する。何事も信念を通すという武士の生き様、よろしいですね。
武家社会の色々汚い面も描きながら敢えてそこに焦点を置かず、誰もが楽しめるエンタメとして作り上げてしまったのがいいですね。同じテーマを現代でやってもこれほど面白くならないでしょう。映像も美しいです。
評価:




(ちょっとオマケ)
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