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レンタル・チルドレン*山田悠介

img20060629.jpg愛する息子、優を幼くして病気で亡くした泰史と冬美。泰史の兄の紹介で、子どもをレンタルするという会社P.I.を訪れる。そこでは子どもをレンタルし気に入れば購入することも出来ると言う。半信半疑で訪れた2人が子どものリストから見つけたのは、亡くした息子と瓜二つの子どもだった。2人はその子を連れ帰り、翌日には購入を決断するが…。
レンタル・チルドレンの実態、現代人の虚無感を描こうとした意欲作(と、思いたい)。
(山田悠介)1981年神奈川県生まれ。2001年のデビュー作である 『リアル鬼ごっこ』 がベストセラーとなる。


またしても題材はいい。目の付け所がいいというのは作家として重要なことだと思う。こうした感性は磨こうとしてもなかなか磨けないものだ。
しかし。

またしても、稚拙な文章にややガッカリした。『リアル鬼ごっこ』 よりは遥かにマシになってはいるが、プロローグの描き方から始まり章立てや登場人物の使い方が下手すぎる。
でオチもそんなところだろう、と途中からミエミエになってしまうところが本当に惜しい。

評価:(5つ満点)

私の考えだが、必要のない記述が文中多すぎるのだと思う。こう書いちゃえば読者は次の展開が分かってしまう。そういう記述は最後の最後まで取っておかないとダメなのだ、そうでないと先を読む楽しみと読了感が全く違ってしまう。

ハッキリ言ってプロローグはない方がいい。構成が間違っている。最初から泰史と冬美でスタートさせるべき。そして私は最後まで泰史の兄が一枚噛んでいると思っていたのに…違うの?

なぜ子どもレンタル会社に亡くした息子そっくりの子どもが商品としていたのか。そこまで仕組まれていると思っていたのに…ってここまで書くともうすっかりネタバレですが、ラストはかなり手抜きというか落胆するオチでした。そこまでの技術があればもっとスゴイことができるだろうP.I.って会社。と思った。

今回は担当編集者もいただろうに、どうしてもっと手取り足取り校正をしてあげないのだろう?タイトルやあらすじで惹きつけるのも重要だけど、もっと重要なのは中身と読了感ではないでしょうか。

うーん。またしても題材が非常に興味深いし今後こういう商売が出てくるかもしれないだけに、もったいなさ過ぎる。今後どうなる、作家 山田悠介。

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