ダッチワイフのモデルとしてやってきた美しく心優しい園子に一目で恋に落ち結婚した僕。結婚しても彼女にダッチワイフ職人である自分の仕事を隠し続けてきた。平穏に過ぎていく日常の中、僕と園子は徐々にセックスレスになっていく。心がすれ違う日々の中やがて園子の秘密が明らかになる、その時の僕の決断は。
(タナダユキ)1975年福岡県生まれ。映画監督、脚本家、女優、小説家。初監督作品 『モル』 でぴあフィルムフェスティバルグランプリ受賞。主な映画作品(監督/脚本)に 『百万円と苦虫女』 『赤い文化住宅の初子』 『俺たちに明日はないッス』 など。
『百万円と苦虫女』 のタナダユキ監督。この映画素晴らしかった、観ていない方は今すぐレンタルビデオへ!そのタナダ監督、なんと文学もイケル!これから芥川賞取れるんでは!?という勢い(笑)。
ダ・ヴィンチ連載中にちょろっと読んだ印象を裏切らない、僕の堕落した日々と改心後の日々がいいですね。園子の亡くなり方も、園子を亡くした僕が園子そのものをドールで表現しようとする狂気とも言える傾倒ぶりも、大変いいです。愛情とは、狂気とはこうあるべきです。
更に脇を固めるドール職人の相川さん、ドール製造販売会社のヤクザちっくな社長、の存在がまたいいんだな~。こういう怪しい商売はこういう純粋な?人達がやっててくれないとね。この構図は間違いなく映画作品ですね、そしてこの作品の映画化はいつなの?と期待大、です、
本当にタナダユキ監督は小説も行けます、今後も私の注目・課題作家です。バカバカしくも真面目で愛しい人生。それを描かせたらピカイチですね。この記事をUPするために確認していていたら、 『赤い文化住宅の初子』 もタナダ監督作品だったとは!あ~これも観なくちゃ!いますぐレンタルビデオへ!
評価:(5つ満点)
百万円と苦虫女