手紙だからつける噓。手紙だから許せる罪。手紙だからできる告白。あのこと、の真相が封筒からこぼれ出す。行き来する書簡のみで綴った連作ミステリー。パピルス連載に書き下ろしを加えて単行本化。
(湊かなえ)1973年広島県生まれ。武庫川女子大学卒業。『聖職者』 で小説推理新人賞、『告白』 で本屋大賞を受賞。主な著書に 『少女』 『贖罪』 『Nのために』 。
(収録作品)十年後の卒業文集/二十年後の宿題/十五年後の補習
湊かなえお得意の、後味の悪さを期待しつつ警戒しつつびくびくしながら読んだので、読み終わって3章とも
『いい人』 の話だったことに気付いて、ちょっと愕然としました。そのくらい、湊かなえと言えば悪い人ばかり出てくる本を書いている、という期待が大きすぎたらしいです。
仕掛けは今回もとても上手なのですが、上手なだけではなかなか読者の琴線には響かないのであります。などと偉そうに書いてみました。
ダ・ヴィンチ2011年2月号に特別書き下ろし
『一年後の連絡網』 往復書簡番外編 もありマス。
評価:



(5つ満点)
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