子どもに絵本を与えるお父さん、お母さん、先生方に、まずは絵本をよく理解して頂くために、新旧、国内外のバラエティに富んだ絵本を50冊選び絵本の不思議な力とその読み取り方、楽しみ方を解説。キリスト者としても高名な著者が絵本を通して言(ことば)といのちについて語ります。
(松居直)まついだたし。1926年京都市生まれ。同志社大学法学部卒業。福音館書店創業に参画し、編集部長、社長、会長を経て現在相談役。『ももたろう』 でサンケイ児童出版文化賞を受賞。 日本国際児童図書評議会(JBBY)会長、NPOブックスタート理事長、大阪国際児童文学館理事長。主な著書に 『絵本とは何か』 『絵本・ことばのよろこび』 『絵本のよろこび』 など。
福音館書店の顔である松居直氏のブックリストです。松居氏が選ぶ50冊も気になりますが、あとがきがまた必読。絵本と、絵本を楽しむ子ども達と、そしてその子ども達に絵本を手渡す重要な役割を担う大人達へ向けた、松居氏の愛情あふれる言葉が必読の、素敵な一冊です。
ほんものの絵本に秘められている不思議な力を生かすには、読み手自身がその絵本の深層を読みとり、実感し、共感することが肝心です。(あとがきより)
読み聞かせをする際もっとも重要なこと。それは聞き手(子ども達)と共に読み手がその絵本を楽しむこと。これがもっとも大切なことです。上手に読むことでもなく美しく読むことでもなく、ただ楽しむ。基本でありながら忘れがちのこの言葉を、常に忘れずにおはなし会に臨みたいです。
評価:(5つ満点)