人生の道しるべになる本や元気とガッツをくれる本、不思議な世界を冒険できる本など2000年以降に出版された新しい本の中から選んだヤングアダルト向けの95冊を紹介。
(金原瑞人)1954年岡山県生まれ。法政大学社会学部教授、英米文学翻訳家。ヤングアダルトを中心に幅広いジャンルの作品を精力的に翻訳。作家 金原ひとみの父。著書に 『翻訳家じゃなくてカレー屋になるはずだった』 『翻訳のさじかげん』 など。
今回の読書案内の最大のポイントは、発刊されてから10年以内のものを集めたところですね。古典と呼ばれるベストセラーは多く、もちろん現代の子ども達にとっても必読書であることに変わりはないのですが、やはり常に新しい本を知る必要もあります。その中からまた今後
『古典』 に加えられる一冊が出てくるかもしれないからです。
時代を反映しているな、と感じるのは本書で紹介されているたくさんのライトノベル。実際にYA世代の子ども達が求めている本を紹介できなくて、何がYAのための読書案内でしょう。ということで大人でも子どもでもいい本はいい、はずですね。自分の目だけではなく人の視点を知るためにも時々こうした案内、ガイドブックに目を通すことは大変有効なことだと思います。
以下はこのガイドから私がチェックした本です。
鷺沢萌 『帰れぬ人々』 文芸春秋
伏見憲明 『さびしさの授業』 よりみちパン!セ 理論社
長野ヒデ子 『ひらがなにっき エルくらぶ』 解放出版社
野中柊 『ひな菊とペパーミント』 講談社
三浦しをん 『私が語りはじめた彼は』 新潮社
穂村弘 編 『日常の短歌 そこにいますか』 全5巻 岩崎書店
評価:




(5つ満点)
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