隣に座った女性はよく行く図書館で見かけるあの人だった。片道わずか15分のローカル線で起きる小さな奇跡の数々。乗り合わせただけの乗客の人生が少しずつ交差しやがて希望の物語が紡がれる。恋の始まり、別れの兆し、途中下車。人数分のドラマを乗せた電車はどこまでもは続かない線路を今日も走っていく。
(有川浩)1972年高知県生まれ。ライトノベル作家。2003年 『塩の街』 で電撃小説大賞を受賞しビュー。『図書館戦争』 で星雲賞日本長編作品部門受賞。主な著書に 『三匹のおっさん』 『県庁おもてなし課』 『クジラの彼』 など。
『図書館戦争』 でおなじみ有川浩。最近はライトノベルだけでなくフツウの小説家でもあります(笑)。本作は人から勧められたこともありましたが、私の性格では 『二人以上に勧められた本』 でないとすぐに手にとらないという妙な性癖があり、ずっとしまいっぱなしになってました。折しも1年だけ所属していた読書会のテーマ本だったので購入済だったのですが買って1年位してやっと読了しました。なんのきっかけで読んだんだっけ…それも思い出せない。
ということで読めて良かった本作。阪急電車を舞台にした連作短編集です。この電車に出てくる阪急電車、関西の方にはおなじみの路線のようですが私達関東人にはちょっとピンと来ないですね。多分東急世田谷線とか、江ノ電のような雰囲気と思われます。そのイメージで読みました。
よくできた連作集です。ですがよくできすぎていて、練りに練ったという感じが伝わってきてしまい私にはちょっと、でした。映像化を最初から意識していたのかもしれませんね。映画も評判が良かったそうなので映画も近いうちに観てみたいと思います。
評価:



(5つ満点)
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