第一次世界大戦が終戦となった夜。ニューオリンズで裕福な白人家庭に生まれたベンジャミン・バトンは生後まもなくある黒人女性の家の階段に捨てられた。生まれたばかりの彼の姿がまるで80歳の老人のような容貌だったからだ。やがて成長すると共に外見が若返ってゆくベンジャミンは、養母の元から自立し愛する人と出会う。人生の喜びや悲しみを体験しながらも彼はたった一人で他の誰とも異なる時間を歩んでいく。一人の男の数奇な人生の物語。
まず徐々に若返っていくブラピの様相には驚愕するしかなく。特に若い頃のブラピがそーーっくりで怖いほど。現在のSFXの技術には脱帽!じゃなくて…
人は40年、50年歳を経て初めて自分のやりたいこと、進みたい道が見えてくるというのに、ほとんどの人はそこで体力・気力の衰えを感じ始める。しかしベンジャミンなら40代、50代に若い肉体と体力を持っている、その彼ならどういう選択をするか?
デイジー(ケイト・ブランシェット)と別れてからアジア諸国を漂流するベンジャミンの姿が印象的。人生の最後まで安定した家族・ホームを追い求めたベンジャミン。相続した父の家を売り払う時、買い取り手が壁に飾られたたくさんの写真の額を見て
『家族の歴史があるわ』 というシーンでベンジャミンは一言
『それも付けますよ』 。彼にとっての、家族はどこに。
一生をさすらうままにすごした彼がついに戻って来たのは、やはり生まれ育った懐かしい我が家だった。老いるとは、一体何なのだろう。論語
『三十にして立つ』 『四十にして惑わず』 とかを思い出してしましました、それがテーマじゃないの(違う)?
ストーリーテラーとしてデイジーの娘を置いたことも、物語の流れもすべてがエンタメとして一流でオススメです。ハリウッドの底力を見ました。
評価:





(5つ満点)
PR