
ちょうどよい短さ?の映画だった。予告編で出てきたピーターラビット達のアニメーションがもっとしつこいのかと心配していたが、上品な挿入の仕方で効果的だったと思う。
当時のロンドンの上流階級の暮らしぶりとベアトリクスが幼い頃休暇を過ごした湖水地方との対比が明確で鮮烈な印象を与えてくれた。上流社会で独身女性であり続ける孤独、自身の才能を活かし作家として活動したい情熱、そして湖水地方の自然への愛情。ベアトリクスの想いが詰まった作品に仕上がったと思う。
主演の2人もまた良かった、ノーマン役のイワン・マグレガーはこういう線の細い役がやっぱり合うと思う。ピーターラビットのお話が絵本として世に出るまでのベアトリクスの奔走、ノーマンとの出会いと、ベアトリクスと彼が育んだ多くの喜びと悲しみ。全てを誇張することなく、美しい湖水地方の景色と素朴なヒルトップ農場に映し出した、傑作と呼べる作品。
必見です。
評価:





(5つ満点)
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