イギリスの児童文学 『床下の小人たち』 をスタジオジブリがアニメ映画化。舞台を50年代のイギリスから現代の日本に移し、古い洋館の床下に暮らす14歳の小人の少女アリエッティと、その家に病気療養に来た少年との交流を描く。監督はこれまで多数のジブリ作品に携わってきたアニメーターの米林宏昌が初監督。
第2王子とジブリ映画に行きました。やはりジブリは子どもと一緒に見られる作品が一番ですね。ノートン
『床下の小人たち』 すみません未読ですが…。舞台が東京、武蔵野ということころがまたいいですね。東京は23区のきらびやかなイメージが強いですが、郊外はほとんどH市と変わりませんのよ(本当に?)。
舞台を現代に置き換えても違和感がなく、小人と小人の暮らす家の人々との心温まる交流を描けていると思いました。映像も美しいし、特に派手さはなくてもこういう落ち着いた物語が子どもにも大人にも必要なのではないでしょうか。
『借り』 と発音する時のアリエッティの家族、そのままニュアンスは
『狩り』 。狩りもとい借りに出掛けたアリエッティが初めて見る台所の大きさ、ドールハウスの美しさ、どれもよく伝わってきます。アリエッティら小人が必死に生き抜く様子、というより自分達が人より小さいこと、その文明の恩恵に頼らざるを得ないこと、敢えて
『借りて』 生きていること、それらすべての
自覚が素晴らしいですね。なかなか自覚ってできないものです。
家を離れたアリエッティと家族がどこへ向かうのか、もう少し観たいと思わせて終わるのもまたいいですね。第2王子はこにょこにょしゃべりながら観ていて、途中何度か
『しーっ』 と言いました。でも夢中になって観ている様子のムスコを見るのは本当に、嬉しいものですね。
評価:




(5つ満点)
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