歩いても…はブルーライトヨコハマ。
是枝監督お得意の、うるさい音の一切ない静かな映画。
邦画は本当に【映像で魅せる】シーンが素晴らしい。子ども達が外で遊ぶシーン、子どもの目線から高い枝の花を追うシーン、子ども達の足元は大きな大人のサンダル。無邪気にはしゃぐ子ども達の足元はおぼつかない大きなサンダルで非常に危なっかしい。でも子ども達は転ぶこともなく楽しげに遊び続ける、非常に印象的なシーンでした。
短いやりとりで家族の構成と関係がよく分かり、それぞれが抱く苛立ち、愛憎が手に取れます。時に家族は傷付けあう、酷い言葉を浴びせることもある。それでもその絆は切りたくても切れない、離れたくても離れることができない。家族は誰にとっても不思議と愛着のある関係なのだと、全編を通して表現されています。
ラスト、墓参りのシーンでリョウタの家族4人
(に増えている)がマイカー
(運転はおそらくリョウタ)で去っていく。この
( )部分が大きなポイントなのですが完璧なラストシーンです。邦画の素晴らしさはこのラストの余韻だと常々思います、その余韻を味わうために映画を見に来ているのです。
評価:




(5つ満点)
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