
糸井重里のコピー
『カッコイイとは、こういうことさ。』 をよく覚えています。この映画の公開は私が大学2年か3年の頃でした。大学の教室で友人がこの 『紅の豚』 の 『紅』 の字をハサミで切り抜いていたのを、なぜかよく覚えています。
さて、友人とジブリのアニメの話をしていて何が一番好きか?という話になり、友人が上げたのがこの 『紅の豚』 。ジブリファンを自称している私ですがなぜかこれを観たことがなかったのです。
そしてやっと観ました。またまた図書館貸出(無料)ですけど(笑)。借りてきてから一週間、毎晩王子達が観ている横をチラチラと観るだけで最初から最後まで通してきちんと観ていなかったので、仕事がオフである今日わざわざ隣町の図書館のビデオ閲覧室に持参し観て来ました。
なぜそこまでするかって?家にいるとなかなか集中して観られないからですよ。あとここのビデオ閲覧室を使ってみたかった、というのもあります(笑)。
前置きはこの辺で。
『飛ばねぇブタはただのブタだ。』 の名セリフ通り、飛行機乗りとして飛ぶことに誇りと命を賭けたイタリア男達の物語。宮崎アニメの得意とする飛翔感が今回もやはり素晴しい。まだ飛行機の技術が今ほど発達しておらず、木製の飛行機にパイロットの腕だけが頼りだった時代、飛行機乗りは男の中の男だけの職業だった。
ミラノの修理工場からドブ川を通り、空へと飛び立つシーンは圧巻である。
評価:





(ビデオ買おうかなぁ)
また今回も声優陣が素晴しい。ベテランの声優陣に加え、マダムジーナ役の加藤登紀子、劇中歌ももちろん担当。こんなに彼女の声優としてのレベルが高いとは知らなかった、素敵な声です。また飛行機の設計士のフィオのことを第2王子が 『まじょさん(魔女の宅急便のキキ)』 と呼ぶのがおかしくて。声が似ているので同じ声優さんかと思ったら、声優さんは別の人でした。確かに似ているけどまじょさんじゃないのよ。
毎回思うのだが、糸井重里のコピーは秀逸。ジブリ映画の多くのコピーを手がけている彼ですが、この 『カッコイイとは、こういうことさ。』 このセリフをポルコ・ロッソが実際に言ったわけではないのに、彼が実際に言ったセリフ 『飛ばねぇブタはただのブタだ。』 これがそのままイコール、このコピーを表現している。
カッコよさを体現して生きた、ポルコ・ロッソことマルコの生き様。
彼を思うマダムジーナの生き様。そして彼と出会ったことで人生の深みを知った、若い日のフィオ。
アドリア海に浮かぶマダムジーナの島、ホテル アドリアーノ。私もああいう場所でのんびり過ごす休暇が欲しいものです。
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