まずいつもの小児科へ連れて行きました。
保育園で言われたこと、運動会での競技に参加したがらない様子、普段の階段上り下り、走ることが苦手なこと、ジャンプをしたがらないことなど、思いつく限りのことをお話ししました。
先生は
『僕が見たところ問題はなさそうに見えるけど、脳の一部にマヒがあったりすると運動能力に遅れが出ることもあります。おかあさんも専門家に診てもらって安心した方がいいでしょ?』
と言われて、HN学園の小児整形外科の先生宛に紹介状を頂きました。
県立HN学園は児童福祉法に規定されている病院で、肢体不自由のある子ども達の治療と生活を援助する病院施設で、寄宿舎もあります。地域療育センターとしても外来患者を受け入れており、股関節脱臼で知り合いがお子さん連れて行くって前に言ってたなぁとボンヤリ思いながら、まず電話してみると混んでいるので午前中に来るようにと言われました。
行くまでの間数日間、ちょっぴり泣きました。
でも泣いていても仕方ないですね。診察の日2人で小児整形外科へ行ってきました。
待合室には第2王子より小さい子から高校生くらいのお兄さんまで、車椅子の子もそうではない子も大勢いました。絵本を読んだりして待っていると第2王子の診察になりました。
先生はとても優しいな気さくな方で、まず遊ぶ様子を見るということで早速おもちゃに興味津々の第2王子におもちゃを触らせてくれました。遊びながら話しかけたり、ジャンプやスキップをさせようと誘ってみたりしてくれましたが、おもちゃに夢中の第2王子にはダメ…。
で先生が最終兵器?として出してきたのが写真のアイボ。初めて見ました、可愛い!ウィーンと動く様子に最初はビックリして私にしがみつく第2王子。『可愛いねぇ〜』 と私が言っても触ろうともしない。私の方がアイボに釘付けでした(笑)。
先生のお話です。
オモチャにも興味があるし、話もちゃんとできコミュニケーションが取れる。アイボが怖いのは当然で、怖いものを怖いと認識することもできる。ジャンプやスキップができないのは足が少々弱いのかもしれない、これにはなるべく日常生活の中で立ったり座ったり、おもちゃをあっちへ置いたりこっちへ置いたりして移動するように。検査をするには至らないと僕は考えるので今日は検査はしません。一応経過観察として3ヵ月後にまた来てください。
どんなに、ホッとしたでしょう。
親はどんなことがあっても強くなくてはいけないといつも自分に言い聞かせているつもりでも、やっぱり 『ここにリハビリに通うことになるのかな…』 と考えながら待っていた時間が、パーっと晴れていくようでした。
先生に 『保育園のクラスのお友達がみんなジャンプも平均台も上手で…』 と話すと
『そりゃスゴイですね、年少ですよね、特別運動が出来る子ばかりが集まっているんでしょうねぇ』
という先生のお言葉に、本当に涙が出そうでした。
そう、みんながスゴすぎなんです。そしてわざとそう言って安心させてくれた先生、本当にありがとうございます。
H市に来て正直イヤだなと思ったお医者さんは沢山いました。
でもこうしてすごくいい先生もやっぱりいるんです。
何かあったらまた相談にのってもらえる、そう思えただけでも本当に嬉しかったです。
保育園に報告すると保育園の先生も喜んでくれて、それ以来特に第2王子には運動をする時は目を配ってくれるようになりました。平均台とレゴがあるとどうしてもレゴへ走ってしまいがちな第2王子に、わざわざ平均台をやらせてくれたりなど、保育園にもやっぱり感謝です。
今回の件で色々な方に話をすると 『うちもそうだったわ』 『引っ込み思案で』 『体操教室に行ったら積極的になったよ』 など色々アドバイスをもらいました。親としての思いはみんな同じなんですね。
そしてHN学園でリハビリを頑張っている子ども達とそれを笑顔で見守るお母さん達に出会えたことも大きな刺激になりました。みんな、親としては同じ思いなのですね。まだまだ自分と子ども達のことで精一杯な私ですが、いつか何かの役に立てればいいな、とみんなを見ていて思いました。