大型絵本を2冊使用
図書館では長期休みにあわせて年に3回、主に春、夏休み、クリスマスにおはなし会を開催しています。図書館所属のサークルのうち絵本とおはなしについて研究している団体は2つあり、1つは私の所属するストーリーテリングサークルKF、そしてもう1つはこどもの本研究会です。この2団体が図書館と協力し、毎回交代でおはなし会の運営に当たります。
そして今回の夏休みはKFの当番です。今までは聞き手として参加していたおはなし会に、今回からは主催者側として参加します。プログラムは3歳以上児向けと小学生以上向けの2つ。3歳以上ではおはなしを1つ、絵本を3冊。小学生以上ではおはなしを2つ、絵本を1つとなりました。プログラム組み立てから時間調整、リハーサルまでちゃんとやって臨んでおります。決して適当にはやっておりませんよ(笑)。
私の秘密に彼の秘密。2人で暮らすという果敢な冒険を始めてみた恋人達。3人の20代女性を主人公に、人を好きになること、誰かと暮らすことの危うさと幸福感をみずみずしく描く。『大きな熊…』 は第135回芥川賞候補作。
(島本理生)1983年東京生まれ。立教大学文学部在学中。『シルエット』 で第44回群像新人文学賞優秀作、『リトル・バイ・リトル』 で第25回野間文芸新人賞を受賞。主な著書に 『生まれる森』 『ナラタージュ』 など。
(収録作品)大きな熊が来る前に、おやすみ。/クロコダイルの午睡/猫と君のとなり
多様化した男女の関係、心理を描いた短編3作。人を愛することとは、思いやることとは?と考えさせられます。今の若者(に限らないのかもしれないけど…)は相手の世界に踏み込みたいのだが踏み込めない人が多いように感じられますが、逆に踏み込まれたくない部分にズケズケと踏み込んでくる人が多いのかもしれません。
『猫と君のとなり』 が一番良かったですね。 『クロコダイルの午睡』 は怖い話ですが、主人公である霧島さんの気持ちは非常によく分かる。とか書いちゃう時点で私もちょっと怖いのか?
ただ、ここまで島本理生の著作を数冊読んできましたが、やはり 『リトル・バイ・リトル』 を超える秀作が出ないのが残念です。。もうちょっとなんだけど…次回作に期待。
評価:(5つ満点)