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DaisyAKM Archives

読書と映画と観劇と

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ビブリア古書堂の事件手帖3*三上延

栞子さんと消えない絆
鎌倉の片隅にあるビブリア古書堂はその佇まいに似合わず様々な客が訪れる。すっかり常連の賑やかなあの人や困惑するような珍客も。4冊の本が見えない絆をあらわにした時、栞子さんの母親への想いは変わるのだろうか。
(三上延)1971年横浜市生まれ。武蔵大学人文学部卒業。ライトノベル作家。『ダーク・バイオレッツ』 で電撃小説大賞三次選考を通過し同作でデビュー。本書で2012年本屋大賞にノミネート。主な著書に  『ダーク・バイオレッツ』  シリーズ、『偽りのドラグーン』 シリーズ。

ビブリア古書店も3冊目。今回もマニアックな本が4冊。今可愛いキャラクターとして有名なあのチェブラーシカは、ロシア(ソ連?)のキャラだったとは!しかもふるーいチャブラーシカは、何だか可愛くないらしい。オリジナルを見てみたい。

今回のテーマは 『絆』 。栞子さんは小さい妹と自分を置いて出て行ってしまった母親に対して激しい感情を抱いておりますが、その母親ともやはり絆があるらしい…ということに気付くという展開。栞子さんのおかあさんはなぜ家を出たのか?その、不可解なスパイ的活動は、何のためだったのか?とまぁ物語は徐々に探偵風。

引っ張り方が上手いのは、さすが。続きも楽しみにしています。

評価:(5つ満点)

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屍者の帝国*伊藤計劃×円城塔

19世紀末フランケンシュタイン氏によるクリーチャー創造から約100年、その技術は全欧に拡散し屍者たちは労働用から軍事用に至るまで幅広く活用されていた。英国諜報員ワトソンは密命を受け、軍医としてボンベイに渡りアフガニスタン奥地へ向かう。彼の密命は 『屍者の王国』 の建国を確認することだったが。早逝した伊藤計劃の未完の絶筆を盟友 円城塔が引き継ぎ完成。
(伊藤計劃)いとうけいかく。1974年東京都生まれ、2009年没。武蔵野美術大学卒業。『ハーモニー』 で 日本SF大賞、星雲賞日本長編部門、フィリップ・K・ディック賞特別賞受賞。著書に 『虐殺器官』。
(円城塔)1972年札幌市生まれ。東京大学大学院博士課程修了。『オブ・ザ・ベースボール』 で文学界新人賞、『烏有此譚』 で野間文芸新人賞、『道化師の蝶』 で芥川賞、本作で日本SF大賞特別賞受賞。主な著書に 『バナナ剥きには最適の日々』。

伊藤計劃の絶筆となった本作のエピローグはSF短編集に収録されています。わざわざ借りてきてそこだけ読んだ伊藤ファンの私。本作が発表されると聞き興奮し過ぎて、ちょっと期待が大きすぎたかも。でもエピローグしかない物語を完成させてくれた円城氏には、感謝です。

死者を蘇るフランケンシュタインが 『技術』 として確立された19世紀。不死身の身体を持ち感情を持たない彼らは、軍事利用に持ってこい。戦争の勝敗はいかに多くのフランケン兵士を所有しているかにかかる時代となった。

舞台は第2次大戦前夜、世界は情報合戦となり『全地球通信網』 なる【インターネットケーブル】が海中に敷設されたという設定。

無線LANhaはまだないからケーブルそのものを海中に張り巡らせる。コンピュータもないからどうやってデータを取り出すか、というと、そこでフランケンが登場。フランケンをケーブルで繋ぎ、通信網経由のメッセージをフランケンが読み上げる(書き出す)という…!

この発想はかなり斬新。データのやりとりはICチップもまだ開発されてないため、なんと【パンチカード】を使用。パンチカード…名刺大の厚紙に色々な大きさの丸を穿けてデータを記録するものです。大昔(でもない)のテレックスとかで確かパンチカードを利用していたはず。

つまり大容量のデータは送れないはずなのですが。個々の細かい設定が19世紀という時代設定に合わせて非常に興味深く設定されています。そこはとても楽しめますが、全体のテーマ展開がかなり大胆で、着地点は若干納得いかないです。

フランケンを作る技術を開発した研究者が研究施設から逃亡、屍者を連れ 『屍者の帝国』 を建設しようとしているという。彼の目的は、その情報の真偽は。密命を受けたワトソンは何度も死線をかいくぐって何とかその研究者と接触するが…。

この研究者が世界的に有名なあの人物だった!という突飛な設定も面白いけどちょっと強引かも。屍者を作った彼の想いはどこへ行くのか。そしてワトソン、君の選択はそれでいいのか。

というラスト。すさまじい時代の変化という潮流に巻き込まれたワトソンと彼をめぐる人々。この時代ではそれも抗いがたい流れだったのかも、と読後しばらくしてから思うのでした。

若干納得しがたいラストですが、様々な設定は綿密で非常に興味深く、伊藤計劃のことをよく知る盟友 円城氏による創作だなぁと感動します。持つべきものは、良い理解者である良い友。

評価:(5つ満点)

謹賀新年2013


あけましておめでとうございます
今頃こんな記事をUPしていて大丈夫か…と皆さんご心配でしょうが、来年度も正月に何をすべきか、という私の記録のため、しばしお付合いください。

箱根駅伝
今年もバッチリ観ました。2日3日と午前中は号泣、ドライアイ相当改善されたはずだ。我が母校KG大学のシード権は今年はなくなってしまいましたが、また来年選考会から頑張ってくれればいいのだ。今年のサプライズは日体大、体育大の最高峰として君臨しながらも箱根駅伝では目立ってこなかった同大ですが、今年いきなりの優勝。これにはビックリしました。

まさに箱根群雄割拠の時代、来年もテレビに釘付けです。毎年思う、沿道で旗を振りたいという願望が叶うのはいつ…。こうなったら戸塚とか厚木あたりでもいいから繰り出すかな。

大人のピタゴラスイッチ
お正月特番のうちピカイチおすすめがこちら。NHK教育でやっていたピタゴラスイッチの大人版。全2回。『アルゴリズムとは何か』 とか、普段聞いていながらよく分かってない現象について詳しく説明。子どもが見ても大人が見ても面白い。教育テレビに今年も期待大。

お正月テレビ映画
箱根駅伝のノリ続行で 『風が強く吹いている』『クライマーズ・ハイ』 の録画分を観る。感涙。クライマーズ・ハイは初めて観たけど堤真一やっぱり素晴らしい。とまたしてもドライアイ解消中。

初売り
出かける気力がないので(だから正月からテレビ三昧↑)、福袋もインターネットで買うことに。

1) Kノハト茶葉店
A市の中国茶専門店、Kノハトの福袋を電話で注文する。目当ての他のお茶がなかったのでつい2セットください、と言ってしまった。すると正月明ける前に送ってくれました、早いんでないかい。

小さなオリジナル缶が6つとお試し中国茶紅茶のセット。2セットだから缶が12個だ!やっぱり買いすぎだ。来年は1セットにします。

2)AIGLE福袋
今年は狙ってみた。しかし…発売時間より2時間近くかけても一向にアクセス不可。そりゃそーだよね…ということで大人気AIGLEの福袋は今年も拝めず。どうしても欲しいなら店頭で予約しないとダメね。

3) iPod nano 7th Generation
そしてまた無駄な買い物を(笑)。iPod第7世代を買ってしまった、赤いヤツ、可愛い。けど使ってない。車にも繋いでない。今からまた活用すべく頑張ります。

来年の今頃、この記事を見返して 『あっiPod使わなくっちゃ。』と私、言うに決まってます。
来年は何が買えるかな?

2012年を振り返り

2012年度集計結果
相変わらず素晴らしいほどのマイペース更新でありますが、ようやくこの記事までたどりつきました。今年も決して諦めず更新を続けて参りますのでどーか、たまーに見に来てくださると嬉しいです。

【結果発表】
本39冊(小説/物語35冊 実用書/エッセイ4冊)
映画18本(劇場17本、DVD1本)
演劇1本



今年はついに50冊未満…かつてないほどの落ち込みですね。まぁ4月から仕事を始めたというのも多少関係があるとは思いますが、それでもエンタメライフを送ると決意した以上、年間50冊を越えないというのは由々しき問題であります。この反省を活かし来年度は頑張らねば…ともはや何のために本を読んでいるのか分からない私(そして毎年こういうことを繰り返し述べる懲りない私、笑)。

【小説部門ベスト】
窪美澄 『晴天の迷いクジラ』
 素晴らしい。ただ生きることの辛さ、困難さを3人の主人公に託す。誰しも今日生き延びることがこんなにも辛く、そして愛おしい。とにかく窪美澄は見逃せない。

西加奈子 『地下の鳩』
同上。ただ生きることがこんなにも哀しく切ない。鳩もそうなのだろうか。2つの短編が連作形式となってるが2作目の方が本当に素晴らしい。必読。

宮部みゆき 『孤宿の人』
 日本語で書かれた小説のうち最高峰の1つと言い切れる宮部。人を生かすのはやはり人なのだ。

今年はベスト3いずれもテーマは【生きることの困難さ】ですな。私もそーゆーテーマが琴線に触れる歳になったということで…。それにしてもこの頃の日本の小説はどれも素晴らしすぎて、時間が足りません。

【エッセイ実用書ベスト】
陰山英男 『陰山英男の英語学習「再入門」』
 50歳からの英会話再入門、と銘打った陰山メソッド大人の英会話。何を話したいのか、的を絞って勉強せよと陰山先生。的を絞ることが何より肝要。

三浦しをん 『お友だちからお願いします』
しをんちゃんのエッセイは面白い。たまに詩的な表現がありぐぐっと来る、しをんちゃんやっぱり乙女だと思う。

太田光 『しごとのはなし』
太田さんの天才的な文学センスに倒れそうになります、と今年も書いておく。ふと出会うきらめきを放つ一文に、卒倒しそうになる。

実用書なんて4冊しか読んでなかった。せめて15冊と去年言ってますが今年からはせめて10冊。そうでないと選ぶ物も選べやしません。陰山メソッドの英語学習再入門、これに絞ってやってみるかという気にさせます。この本買わなきゃ、古書店で(とか言ってる時点でダメなのかも)。

【映画ベスト】
再就職した割に映画は行きました。映画館通いはもはや私のライフワーク。

夢売るふたり
ヘルプ
サラの鍵
黄色い星の子どもたち
オペラ座の怪人

邦画もたくさん観ているのですが洋画ばかり4本になってしまいました。大いに私の趣味ばかりですね。西川美和監督作品は外せません、来年はタナダユキ監督作品も観たいなぁ。


【演劇】
今年の劇団四季は 『赤毛のアン』 のみでした。地方公演のみ。そして2013こそ、東京観劇を2本は入れようと今から計画中。そううまくいくものか…。

2013も本と映画と演劇で【健康で文化的な最低限度の生活】を目指します。といつものセリフで締めくくります。皆様からのオススメ情報をいつもお待ちしております、東京での観劇もぜひお誘いください。今年もお付合いいただき本当にありがとうございました。

お友だちからお願いします*三浦しをん

「お友だちからお願いします」 と言ったことも言われたこともない。友だちってのは気づいたらなっているものだ。どこを切ってもミウラシヲン(よそゆき仕様・自社比)がほとばしるエッセイ集。読売新聞夕刊、日本経済新聞夕刊、VISAジャパン掲載他を単行本化。
(三浦しをん)1976年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。『まほろ駅前多田便利軒』 で直木賞受賞。主な著書に 『秘密の花園』 『光』 『風が強く吹いている』 など。

久々にしをんちゃんのエッセイ。これはよかった。やっぱりしをんちゃんは文章が巧い、エッセイはこう小気味よくなくっちゃ。

ちょっとおちゃらけているようで心は乙女のしをんちゃん、ところどころ詩的な表現が素晴らしい。

春のさびしさ
庭の片隅で桜が咲いていた気がする。でもそれは勘ちがいで、蟻が運ぶ鮭のピンク色と混同しているだけかもしれない。

花見、というものに子どもの頃連れて行ってもらった記憶がない、というしをんちゃん。でももしかしたらあれが花見だったのかも、鮭のおにぎりを母が作ってくれてみんなでお弁当を食べに行った。その時桜を見たようなきもするし、もしかしたらその記憶は、私の落としたおにぎりの鮭を運ぶ、蟻の姿だったのかもしれない。

というくだり。ぐあーーと来ちゃいました。私が見たピンクは、桜ではなく鮭!!

屋根の下で眠るもの
三好達治の詩 『雪』について、しをんちゃんとお母さんの会話。

太郎をねむらせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。
二郎をねむらせ、二郎の屋根に雪ふりつむ。(三好達治「雪」)

この素晴らしい詩を見てお母さん一言。『太郎と二郎って、犬?』
この一言だけで、もう崩れ落ちてしまうしをんちゃん。お母さん、本当にその辺のお笑い芸人よりはるかに高度なテクニックを!

太郎と二郎が犬かどうかは、もはや三好達治氏しか分からないのでありました。
本当に、この詩はいいですよね。北国に暮らしていると、毎晩静かに雪が降り積もる音が、聞こえてくるようです。

朝の循環バス
しをんちゃんは超ものぐさなので(失礼)、毎朝ゴミを出すのが一苦労だそうです。そこで編み出したのが、ゴミを出すついでに循環バスに乗り、ワイルドシティまほろ駅前まで行き、朝ご飯を食べるというプラン。

こーゆー考え方が、ものすごく私は共感してしまいます!すごー気持ち、よく分かる!そしてそこまでしないとゴミが出せないというしをんちゃんの気持ちも、よおおく分かる!

私もいつも出かける前に異様に時間がかかるのは、少しでも時間があればその合間にあれをやってこれをやって…というスキマ時間活用のための本やら書類やらを持って行くので、出かけるまでに時間がかかるのです。更に荷物は重く、そしてその荷物は結局出かけた先で開かれることはほとんどなく……。

だから、しをんちゃんがゴミ出しのために循環バスに乗る、という行動を行うことに、ものすごく共感してしまうのです。

同時発売のエッセイ 『本屋さんで待ちあわせ』 も読まなくちゃあ。

評価:(5つ満点)

日本の恋と、ユーミンと。

荒井由実から松任谷由実までのパーフェクト・セレクション、ユーミン40周年記念ベストアルバム。いつの時代も常に私たちの恋愛のそばにあったユーミンのラブソング、そんな永遠のマスターピース45曲を3枚のCDに収めた究極のベストアルバム。スペシャルトラックとして自身のルーツとなる歴史的名曲 『青い影』 をロンドンアビーロードスタジオでプロコル・ハルムのメンバー本人と共演し収録。初回限定盤には特典DVD付。

久々に今年はCDの売上が伸びたそうです。その理由としてこのアルバムと山下達郎のベスト盤の発売があったそうで。職場の先輩が山下達郎ベストを貸してくれたので、私はこちらを買ってお返しに貸しました。

というユーミンアルバム。私もCD買ったのなんて何年ぶりだろう。ユーミンが大好きだというプロコルハルム『青い影』 もユーミンのボーカルで収録。いいなぁビッグになるとこういうことができるのか。

特典DVDでは貸した先々でみんなが 『ユーミンが、若い!』 と絶賛(驚愕?)。でもユーミンは本当に変わっていないかも。コンサート シャングリラの映像も満載で、これはすごい。やっぱりかなりムリしてでもシャングリラは観ておくべきだったのかも、と思わせる、すごい映像ばかり収録です。

アルバムの内容はほとんどが往年の名曲で、うちにもある曲が多いのですがそれでも良いのです。うちになかった 『リフレインが叫んでる』 が収録されており、買ったばかりの頃はこればかり30回位リピートして聴いてしまいました(笑)。

今日もあなたの心に、リフレインが叫んでいるでしょうか。

評価:(いつでもレンタル可能です)

逆回りのお散歩*三崎亜記

確かに起こったはずなのにそのデモは無かったことにされてしまった。ネットでの炎上、ステルスマーケティング、ネット右翼。市町村合併を巡って自治体における市民の 『見えない戦争』 が始まる。『となり町戦争』 前夜を描く 『戦争研修』 も併録。『すばる』 『小説すばる』 掲載 『統合前夜』 を改題、単行本化。
(三崎亜記)1970年福岡県生まれ。熊本大学文学部史学科卒業。『となり町戦争』で小説すばる新人賞受賞、第133回直木賞候補作。主な著書に 『失われた町』 『鼓笛隊の襲来』 『廃墟建築士』 『海に沈んだ町』 『コロヨシ!!』 。
(収録作品)逆回りのお散歩/戦争研修

逆回りのお散歩
今回の作品でも西域とか居留区という言葉は出てきますが、雰囲気はかなり私達が現実に生きている現代社会に近いです。普通の小さな市が、隣の市と合併をする。入り乱れる賛成派と反対派。それぞれの主張はどうも噛みあわない…。

反対派は地道に集会を企てデモを行うも、行政の巧妙な手口によりそのデモは 『なかった』 ことにされてしまう。人々の憤りはやがてどこへ向かうのか。私達は知らず知らずのうちにこの物語の市民のように、何も分からないまま自分達の意識すら持つことも許されず、ただ流されてはいないでしょうか?かつて地方公務員であったという著者 三崎氏の、市町村行政への思いがより強く込められた作品という思いがします。

でも、ラストの裏切りがやっぱりやるせなく、読後感は悪いです。

戦争研修
対してこちらの方が爽やかな感じ。三崎氏のデビュー作にして最高傑作(だと今でも思う)『となり町戦争』 の戦争前夜を描いた作品。あの、戦争推進室(だったっけ?)の香西さんが戦争のための研修に行く物語。

香西さんも戦争をしたくてしていたわけじゃないことはよく分かっていたけど、どうもあの感情のない人形のような香西さんがどうやってできあがったのかが不思議だったので、また香西さんに会えてその謎が少しは解けたような気がします。

自治体の活性化のための、戦争事業。そのバカバカしいほどの響きに、著者の行政への痛烈な批判を感じます。

評価:(5つ満点)

鮫島の貌*大沢在昌

新宿署刑事 鮫島。警察内の不祥事に巻き込まれたが一人屈せず、上層部や同僚には疎んじられ、食いついたら離れない単独捜査で新宿鮫と恐れられる男。新宿署異動直後の鮫島を襲う危機や、腐った刑事や暗殺者との対決、人気コミック 『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の両津勘吉、『エンジェル・ハート』 の冴羽リョウが登場する異色作など、鮫島の魅力を集めた短編集。
(大沢在昌)1956年名古屋市生まれ。慶応義塾大学法学部中退。『感傷の街角』 で小説推理新人賞を受賞しデビュー。『深夜曲馬団』 で日本冒険小説協会最優秀短編賞、 『新宿鮫』 で日本推理作家協会賞長篇賞、吉川英治文学新人賞、「新宿鮫 無間人形」で第110回直木賞、 『心では重すぎる』 で日本冒険小説協会大賞、『パンドラ・アイランド』 で柴田錬三郎賞を受賞。
(収録作品)区立花園公園/夜風/似た者どうし/亡霊/雷鳴/幼な馴染み   /再会/水仙/五十階で待つ/霊園の男

新宿鮫の短編集。大沢先生の作品はどれもサクサク読めますが、短編集ということでいつも以上にサクサク読めます。しかもこち亀の両さんとの絡みや、シティハンターの冴羽リョウまで出てくる!更に、解説を読んで初めて分かったのですが、冴羽リョウの後日談として 『エンジェル・ハート』 ってマンガやってるんですか?あれってまんま冴羽リョウなの?それも読んでみなければ…と往年のジャンプ読者の私は思うのでした。

マンガの話はさておいて、大沢先生に書かせると両さんもシティハンターもやたらカッコよくなります(笑)。ファンも大喜びだね。両さんが出てくる短編は 『こち亀短編小説集』 で既読なのですが、もう一度読んでもやっぱり面白いです。

それにしても鮫、すかしすぎだ!カッコイイのが決まりすぎだ!と思いつつも、だからこそ鮫島だ!と思うのでした。

評価:(エンタメを愛するあなたに)
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今週の私
急にアクセス数が増えていて、自分でもビビリ…(笑)。10/10でブログ開設10周年!日付が追いつくよう頑張ります。
只今読破中
木皿泉 『昨夜のカレー、明日のパン』
プロフィール
名前:
DaisyAKM/菜摘
年齢:
53歳
誕生日:
1972/02/16
職業:
兼業主婦
趣味:
読書 映画鑑賞 観劇
かぎ針編み プール
ハマッてます:
車が新しくなりついにiPodがつなげる環境に!すごいぞ技術の進歩!
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