四十の手習い再開
突然ですが中国語学習を数十年ぶりに再開することができました。思えば中国語のクラスを受けていたのは大学2年でしたから、じつに17年前!! 考えるとちょっと恐ろしいですがそんなに経っていても昔ちょっとだけ習ったことは結構思い出せるものですね。なーんて発音も単語もほとんど覚えていないのですが、やっぱり自分は中国語が大好きだったことをしっかりと思い出しました。
どうしてまた急に中国語の勉強が再開できたのか、しかもこのH市で?と言いますと、大変身近に素晴らしい先生が見つかったのです。しかも第2王子の同級生のお母さんです。その方は経歴から言って本来なら首都圏の語学大学で教鞭を執っている方なのですが、どうしたわけか(笑)H市で普通のお母さんしてます。ご縁あってその方が中国語の生徒を募集していると小耳にはさみ、居ても立ってもいられずみていただくことになりました。今日まで3回短期レッスンをお願いしたのですが、課題もたくさんながら収穫がいっぱいでした!
四声(しせい)
中国語の発音は四声と呼ばれる4種類のイントネーションが最も大切です。これが最も基本ながら大変難しいのですよ…私は3声(低い位置から上げるイントネーション)が最も苦手だったのを思い出しました。って他の1声、2声、4声も上手なわけじゃないのですが。同じ 『マー』 という発音でも4種類あり、それぞれに意味が違う、というのが四声です。この区別をしっかりできるようにならなければ会話は通じないのです!
教え上手
しかし私のプライベートティーチャーとして赴任してくださったMR先生は、実に教え上手です。やはり一流の大学で学生相手に教えてきた方は違う…もちろん教授クラスでも教え上手ではない方は沢山いるのですが、こと語学に関しては教え上手な先生に習った方がもちろんいいに決まってますよね。最初の1回目は発音を中心に教えていただきましたが 『私の口元もよく見てまねしてください』 一生懸命見ました。そして何よりもMR先生の 『うん、いいですね』 その一言を聞きたくて、一生懸命頑張れました!いくつになっても先生に褒めていただくのは本当に嬉しく励みになるものです
MR先生は柔らかい女性的な発音で、しかもすごく聞き取りやすくて本当に良かったです。もし中国語ネイティブの方のようにすっごい発音だったらどうしようと密かに思っていたので(笑)。大学では2年間男の先生だったので女性の柔らかな発音が非常に心地よいです。
会社を逃げ出した女、丁寧な日本語を話す美しい外国人、冴えないバーテンダー。非日常な離島のリゾートホテルで出会った3人を動かす圧倒的な日常の奇跡を描く。『パピルス』 掲載に加筆修正し単行本化。
(西加奈子)1977年テヘラン生まれ大阪育ち。関西大学法学部卒業。『通天閣』 で織田作之助賞受賞。主な著書に 『あおい』 『さくら』 『きいろいゾウ』 『きりこについて』 など。
川上未映子で純文学にハマッた私、積読していたこちらもすぐ読み始めました。 『きりこについて』 も良かったですがこちらの方が私にはしっくり来るかも。というか現代に生きるほとんどの人が、主人公ゆりのような思いで生きているのではないでしょうか。だから香山リカ 『しがみつかない生き方』 が売れるんだなきっと。
ゆりはずっと疎んでいたひきこもりの姉を最後にはうつくしい人だと再認識しますが、ゆり自身もおかしな外国人マティアスも、酒の名前を覚えられない役立たずのバーテンダー坂崎もまた 『うつくしい人』 なのだということなのでしょう。。西加奈子のこの溢れんばかりの愛情は、どこから来るのでしょう!ゆりにイライラさせられつつもゆりを愛おしく思ってしまう、そしてそれは自分自身を愛おしく思うことなのだと、気づかせてくれるのはなぜなんだろう。 『人は物語を通じてその生き方を見つける』 と言っていたのは村上春樹だったか。純文学にどっぷりハマりつつある、秋の読書です。
評価:(5つ満点)
苛められ、暴力をふるわれ、なぜ僕はそれに従うことしかできないのだろう。そんな僕にある日届いた一通の手紙。そこには 『私達は仲間です』 とあった。少年の痛みを抱えた目に映る 『世界』 に救いはあるのか。善悪の根源を問う長篇小説。『群像』連載を単行本化。
(川上未映子)1976年大阪府生まれ。大阪市立工芸高等学校卒業。ミュージシャン、女優、文筆家、小説家、詩人であり自称 文筆歌手。『乳と卵』 で芥川賞受賞。主な著書に 『わたくし率イン歯ー、または世界』 『そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります』 『先端で、さすわ さされるわ そらええわ』 など。
初めて川上作品を読みましたがコレはとても読みやすかったです。『乳と卵』 は私にはややしんどい文体だったので未読でしたが、このヘヴンが良かったのでやっぱり読んでみようかと思ってます。小説とは虚構であるがその虚構の中のリアルが大切、そのリアルが虚構を支えている。ということをじっくり感じた一冊でした。
僕にもコジマにも二ノ宮にも百瀬にも、この世界はたった一つ同じであるのに、同じではないという事実。正しいことは、自分の進む道はどこにあるのか、中2男子の視点を揺るがず書き切っている川上氏の力量は本当に素晴らしい。コレぞ 『ホンモノ』 だと読了直後思いました。純文学、やはり奥が深いですね。
中2の僕の【外側の世界】として医者を、その【境界線】として母をうまく配置しています。非常に重いテーマなのですが、読了後むしろ清清しさを感じる、この力量は何なんだ!川上氏の今後の作品も必読ではないでしょうか、ぜひご一読を。
評価:(5つ満点)
海上保安庁勤務の調理係である西村は南極のドームふじ基地へ観測隊の料理人として赴任する。約1年半、14,000km彼方の日本に残してきた家族を思う日々の中、8人の男たちだけで過ごす究極の単身赴任。知られざる南極での生活や勤務、離れている家族を思う隊員らの気持ち、そして思わず腹の虫がなる料理の数々。限られた生活の中で食事は別格の楽しみ。手間ひまかけて作った料理を食べてみんなの顔がほころぶのを見る瞬間はたまらない。極寒の生活の中の暖かな日々を描く。原作 西村淳 『面白南極料理人』 『面白南極料理人 笑う食卓』 (新潮文庫)。
まず南極という舞台設定がすごい、それだけで☆1ですね。ロケは網走だったそうですがもうスクリーンでは南極にしか見えない、孤立無援の地という雰囲気が十二分に出てました。知られざる南極生活、食料はすべて冷凍品をドームふじ基地着任時に持ち込み、その量の膨大なこと!外に置いた分は完全冷凍、冷蔵庫は凍らせないため(!)に使う環境。お湯の沸点が低いものだからインスタントラーメンの芯が残ってしまう…芯が残らないように茹でるのは熟練の技が必要?
何よりも水が大切、水は 『製水作業の時間』 にみんなで氷を切り出し作っていく…これが大変な重労働、しかも外での作業だし!そんな大事な水を無駄使いしてしまう車両担当スタッフ。彼は研究員ではなくサポートスタッフとして企業から派遣されているため、高い目的意識を持って南極に来ている研究員とは一線を画しているというか、絶対になじめないのだった。などなど閉鎖空間におけるさまざまな人間同士の軋轢を飲み込みながら、やっぱり食事はみんなの楽しみ、という一貫したテーマで送るヒューマンドラマ。
ではありますが、やはり堺雅人は役作りすぎだなぁ…と今回も感じてしまいました。ちょっと大げさなんだよね、いい人ぶりが(ファンの方本当にすみません)。それにしても越冬隊のコックさんが海保の人とは知らなかった、海保の人なのに年に数回あるセレモニーではちゃんとフレンチも作ったりして、すごい料理の腕前です。料理はやっぱりセンスだなぁ、そして美味しい物が食べられる環境はやはり幸せなのだなぁと思うのでした。
(おまけ) 『中国文化研究会』 と称して隊員の皆さんが麻雀をやってました。もはや日本の文化か麻雀、南極の地まで広がる日本文化!(笑)
評価:(その設定に☆1)
久々に全幕鑑賞
小学校に上がった第2王子の初めての大イベント、音楽発表会です。小学校の音楽発表会は2年ぶり、しかも第1王子の頃は家に置いてきた第2王子が気になって全幕鑑賞ということはほとんどなかったので実に久しぶりに最初から最後まで鑑賞できました。吹奏楽部の演奏や郷土芸能である虎舞(とらまい)の演技もあり、なかなか見応えありました。
トップバッターの1年生、曲目は 『たのしいね』 と 『山のおんがくか』 。3組はたぬきのお面をかぶり 『ぽこぽんぽんぽん♪』 と元気に唄いました。毎年1年生は寸劇形式でちょっとした演出が入るので楽しみにしていたのですが、今回は何もなく、あっさり子ども達が唄っていただけだったのでちょっと不満…なんて思っていたのですが。後日の学級通信にみんなの様子や感想が書いてあり、どの子も 『きんちょうしたけどがんばりました』 『どきどきしたけど大きな口でうたいました』 とあって、やっぱり1年生にとっては舞台の上でたくさんのお客さんの前で唄うだけでも大きなプレッシャーだったのだから、あれで良かったのだなと納得しました。第2王子は 『ぽこぽんぽんぽん、をがんばりました。』 だって!そのコメントだけで嬉しい、バカ母でございます。
『やまのおんがくか』 はお友達のYMちゃんがなんと一人伴奏をしてくれました、もちろん両手伴奏です。 『たのしいね』 は二人伴奏(片手ずつ)なのに。YMちゃんの演奏はお母さんの素晴らしいご指導もあり、1年生の小さな手で弾いたとは思えないほど、広い体育館によく響く素晴らしい演奏でした。でもYMちゃんには不本意な演奏だったようで演奏直後泣いてしまったとか。可哀想に…と思っていたら学級日誌にも 『みんなが演奏会の後YMさんにピアノを弾いてくれてありがとう、と口々に言っていました、大きな成長を感じました。』 とあり、これまた学級通信で涙(笑)。
実は第2王子のクラスはなかなかに問題の多いクラスで…時々授業が崩壊しそうになっているのですが、そんな中でも大イベントを終えることができたのですから感謝しなくちゃいけません。先生方も子ども達もお疲れさまでした。
(画像がないですね…そろそろいいデジカメ買わないと)