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DaisyAKM Archives

読書と映画と観劇と

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よつばと!*あずまきよひこ

yotubato.jpg夏休みの前日強烈に元気な女の子 『よつば』  と 『とーちゃん』 の親子が引っ越してきた。外国の子どもらしいよつば、本当の親子ではない?様子のとーちゃん。破天荒なよつばはご近所さんを巻き込みながらも毎日楽しく精一杯生きている。よつばととーちゃん、おとなりさんととーちゃんの友達の触れ合いを描く。月刊コミック電撃大王連載を単行本化。
(あずまきよひこ)1968年兵庫県生まれ。主な作品に 『あずまんが大王』 『よつばと!』 。アニメ風の人物でのんびりとした日常を描く。 『あずまんが大王』 はTVアニメ化。 『よつばと!』 で2006年文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。

人気なんです 『よつばと!』 。前から読みたいと思っていましたが、ようやくレンタルで7巻まで借りました。ハマりました。新刊8巻を買いに走ってしまいました。

(ところがその買った本をその日お店に置いてきて、遺失物係の方に 『よつばと!というマンガの8巻なんです…』 とか電話したことも今思い出しました。翌日取りに行ったら 『ああよつばと、8巻ですね』 警備のおじさんもよつばと好きなのかも??)

何が面白いのか?と聞かれるとちょっと答えにくいマンガです。別段、どうということないストーリー展開だからです。
毎日、よつばは在宅で翻訳の仕事をしているとーちゃんの仕事の邪魔をしながら、ほぼ毎日お隣りさんに遊びにでかけ、お隣りのお母さんやお姉ちゃん達に遊んでもらい、たまにとーちゃんが出かける時(納品?打合せ?)は近所に暮らすとーちゃんの友人で花屋さん(つまり自営で時間の自由があるという設定らしい)のジャンボが子守りに来てくれ、とーちゃんとジャンボの可愛くない後輩であるヤンダもよつばをからかいに遊びに訪れ…
その繰り返し。全然なんでもない(笑)。でもそのなんでもなさに妙ーーーに惹かれてしまう。

NHKの夜中にやっているサブカル:マンガ研究(って何だ?)みたいな番組で取り上げられていたのですが、エライ専門家の方々?の説明を聞いても良く分からんかった(笑)。でも現代的な要素が多く、現代マンガだとか言ってたような気がする。
確かに今までにないタイプ、ニュータイプってやつか?

うちには8巻しかないですが…皆さんもよつばちゃん読んでみてください。
今年は大人気の 『よつばとひめくり2009』 (4月始まり日めくりカレンダー)私も予約します。
ホント人気ですよ、ウソじゃないです。今年のよつばとひめくり2008、定価1500円位なんですがAmazonで9700円!!!!!ついてましたから!(ウソじゃないです)。
みなさんもぜひ書店で予約をオススメします。

評価:(5つ満点)

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メタボラ*桐野夏生

metabora.jpg気がつくと僕は記憶を失い沖縄のジャングルを逃げ惑っていた。なぜ自分はここにいるのか、なぜ逃げるのか。記憶はなぜ失われたのか?孤独に苛まされる僕にギンジという名前を与えてくれたジェイク。ギンジとしてジェイクを頼りながら日々を生き抜くうちに徐々に蘇る僕の記憶。なぜ僕は記憶を失うまでに至ったのか。記憶と共に浮かび上がる虐待、家庭崩壊、ニート、ワーキングプアという過酷な現実。社会に搾取され漂流をよぎなくされた現代の若者である僕の姿を通じ、強烈に格差社会、搾取社会という現実を突き付ける。朝日新聞連載を単行本化。
(桐野夏生)1951年金沢市生まれ。成蹊大学卒業。『顔に降りかかる雨』 で江戸川乱歩賞、『OUT』 で日本推理作家協会賞、『柔らかな頬』 で直木賞、『グロテスク』 で泉鏡花文学賞、『残虐記』 で柴田錬三郎賞、『魂萌え!』 で婦人公論文芸賞、『東京島』 で谷崎潤一郎賞を受賞。 また 『OUT』 で日本人初のエドガー賞候補となる。

久々に☆5の小説。冒頭記憶喪失で 『ぼく』 ギンジの物語がスタートするところからもう目が離せない。本当に夢なのではと思わせるほど恐ろしく迫ってくるジャングルの暗闇、そこから命からがら逃れ、自身の記憶喪失に気付き通りすがりで知り合ったジェイクに仮の名をもらうギンジ。ギンジはそこからまさに生きるために、歩き始める。

家庭環境もそれまで歩んできた道のりも正反対のギンジとジェイクの章が交互に繰り返される構成も素晴らしい。主人公がギンジだけならばここまでの説得力がない。

テーマは家庭内暴力による家庭崩壊、日雇い労働、学歴社会、派遣という名の請負労働、資本家による搾取、裏社会の仕組み、定住しない若者たち、外国へ逃避する外こもりの若者たち、そして選挙に熱狂する若い世代など盛りだくさん、現代社会の闇の部分をこれだけ盛り込んでストーリー展開のできる桐野氏の技量はやはりさすがとしか言いようがない。その 『世間という荒波』 の中に生きながらなおお互いの存在を求めあうギンジとジェイクの友情が、まぶしい。

いつも感じるのですが、桐野氏の描写はとても気配りが効いていて、安易に社会現象をなぞっただけの他の小説とは全くデキが違います。今回は特に家庭崩壊の章(デストロイ)には鬼気迫るものがありました。必読。

評価:(5つ満点)

歩いても歩いても

aruitemo.jpg歩いても…はブルーライトヨコハマ。
是枝監督お得意の、うるさい音の一切ない静かな映画。

邦画は本当に【映像で魅せる】シーンが素晴らしい。子ども達が外で遊ぶシーン、子どもの目線から高い枝の花を追うシーン、子ども達の足元は大きな大人のサンダル。無邪気にはしゃぐ子ども達の足元はおぼつかない大きなサンダルで非常に危なっかしい。でも子ども達は転ぶこともなく楽しげに遊び続ける、非常に印象的なシーンでした。

短いやりとりで家族の構成と関係がよく分かり、それぞれが抱く苛立ち、愛憎が手に取れます。時に家族は傷付けあう、酷い言葉を浴びせることもある。それでもその絆は切りたくても切れない、離れたくても離れることができない。家族は誰にとっても不思議と愛着のある関係なのだと、全編を通して表現されています。

ラスト、墓参りのシーンでリョウタの家族4人(に増えている)がマイカー(運転はおそらくリョウタ)で去っていく。この(  )部分が大きなポイントなのですが完璧なラストシーンです。邦画の素晴らしさはこのラストの余韻だと常々思います、その余韻を味わうために映画を見に来ているのです。

評価:(5つ満点)

ひとりの時間*華恵

hitorinojikan.jpg15歳の著者は暮らしの中でいろんな人たちとふれ合い様々な出来事に出会う。そこで感じ考えたことを少女らしい伸びやかな文章で綴る。webちくま連載に加筆、書籍化。 
(華恵)1991年アメリカ生まれ。6歳から日本に住む。10歳からファッション誌のモデル、女優として活動。2000年、2001年と全国小・中学校作文コンクール東京都審査・読売新聞社賞を連続受賞、2002年、全国小・中学校作文コンクール文部科学大臣賞を受賞。2003年にこれらをまとめた 『小学生日記』 を刊行。著書に 『本を読むわたし』 『ひとりの時間』 『キモチのかけら』 がある。

華恵ちゃんの著作3作目。前2作の高い評価からかなりの期待で読み始めましたが、残念ながら本作は前2作ほどの勢いがない。web連載だったそうで、おそらく読者それも自分よりも年上の読者を強く意識し過ぎていたのか、言葉を慎重に選んでいる感じでリズムがあまり感じられなく、正直読んでいてあまり面白くなかった。

それがあまりに残念で、友人に 『3冊目はあまり面白くなかったよ…』 と話すと友人は 『書きたくて書いた文章と書かされた文章じゃやっぱり違うんじゃない?』 。なんという的確な書評!その通りだと思います、webちくま連載は華恵ちゃんにとっては【仕事】だから。小学生日記時代に出てきた2番目のお父さんのことやお兄ちゃんモトイ君のことも非常に気を遣って書いたりわざと書かなかったりしているように感じました。それだけ華恵ちゃんが配慮のできる、大人になったということなのでそれはとても喜ばしいのですが…。

読者としては小学生日記の衝撃をもう一度味わいたい!と思ってしまうのです。それがもう小学生ではない著者に求めるのは違っているということも分かってはいるのですが。もちろん普通のエッセイとしても著者が若干15歳だということを踏まえても、本作は上質なエッセイであることには違いないのですが。

評価:(5つ満点)

4コマちびまる子ちゃん

4komamaruko01.jpg4komamaruko02.jpg2007年7月より地方新聞にて連載開始。北海道新聞、中日新聞、東京新聞、 西日本新聞、河北新報、神戸新聞、中国新聞、徳島新聞、新潟日報に掲載を単行本化。各巻収録は約4ヶ月分。
(さくらもももこ)1965年静岡県清水市生まれ。漫画家、エッセイスト。主な著書に 『ちびまる子ちゃん』 『神のちから』 『コジコジ』 エッセイに 『もものかんづめ』 『さるのこしかけ』 『たいのおかしら』 など。


ちびまる子ちゃんが新聞の4コマに!というニュースを友人から聞いた時は喜び勇んで、図書館2Fの古新聞コーナーに1ヶ月分まとめて見に行ったこともありました私でございますが、その後すっかり忘れてました。偶然にも会社で一緒だった方がちびまる子ちゃんが好き、と話していてそういえば単行本は出てるはずじゃないの?とハタと気付いた次第です。

もう既に2巻出てましたね、1巻はおよそ4ヶ月分。しかし読めば 『あっっっ!!』 という間でした。こういう時は早読みの自分が恨めしいです。

最初はぎこちないオチの4コマだったのですが徐々にさくら先生の4コマの腕が上がってくる様子が手に取るように分かるのが面白いです、読みたい方はいつでもご連絡くださいね。

評価:(ホッと一息。)

2007-07-03記事

あさきゆめみし*大和和紀

asakiyumemisi.jpg紫式部の 『源氏物語』 を漫画化。月刊mimi(講談社)に1979年から連載され後にmimi Excellentに移り1993年に完結。単行本 全13巻、文庫本 全7巻。累計売り上げは1700万部を超える。原作にほぼ忠実でありながら独自の解釈も加え、ビジュアルから分かりやすく源氏物語を解いた。
(大和和紀)やまとわき。1948年札幌市生まれ。北星学園大学短期大学部卒業。本名同じ。1966年 『どろぼう天使』 でデビュー。主な著書に 『はいからさんが通る』 『ヨコハマ物語』 『NY小町』 など。

2008年は源氏物語千年紀。ということで源氏物語が書かれてから(正確には写本が確かに存在すると確認されてから、らしいですが)1000年。ということでやたらにどこでも源氏物語フィーバーです。ということで私も久しぶりに読み返しました、あさきゆめみし。

以前からいつか買おうと思っている本書ですが、図書館にもあるんですよね。ということで今回も図書館にお世話になりました。初めて読んだのは高校生の時だったか?若い頃(※今も若いが、笑)読んだ時とまた印象が違い、面白かったです。

紫の上が死を間近に迎え、これまでの人生を振り返る一人語りがあるのですが、おそらくこの部分は大和氏のフィクションが多く足されていると思われますが、ここがとてもいいです。女は男に頼らなければ生きていくことができないのか?源氏の女性への誠実さは実は残酷さの象徴なのではないか?その報いが息子である夕霧と薫に時代を経て徐々に降りかかってくる様子がまた面白いですね、本当に薫の君はツライ目ばかりに合っていて…。

しかしあさきゆめみしは源氏を好意的に描いているため、夕霧や薫についても非常に同情的で、その点を捉えなおしてみるとまた違った側面が見えて面白いかもしれないです。六条院の女性方もみんな知識も常識も兼ね備えた素晴らしい女人ばかりだし。それって実際にはあり得ないでしょ(笑)。ということでそのうち源氏物語全編新約にチャレンジできるか…どうか?

評価:(5つ満点)

Star Wars クローンウォーズ

clonewars.jpgCGの進化に驚愕
CGがとにかく凄い。なめらかなキャラクター達の動き、表情の豊かさに、アニメーションもここまで来たか…とただただ脱帽です。

さてストーリーはSWシリーズではおなじみのクローン戦争がテーマ、ですがクローン戦争ってあんなにあっさりしていたものだったのか?と大人は思ってしまうほど、展開は子ども向けです。お子さま向けに制作された内容だと思いますので大人の方はその点について文句を言わないように。 『間違いなくコイツは死ぬ!』 などと思っていたら最後まで誰も死ななかったし!やっぱりお子さま向け、お子さんにも安心して見せてあげてください。

この映画最大のポイントがジャバの息子。ものすごく可愛いです、特にしっぽは必見(笑)。

評価:(5つ満点)

本を読むわたし*華恵

honwoyomu.jpg大切な思い出は必ず本と結びついている。『小学生日記』 で鮮烈にデビューした作者が4歳から14歳までに出会った本を手掛かりにその時々の自分を振り返り描写していく、セルフ・ポートレート。15歳の少女の本に対する愛情と思い出が詰まった一冊。
(華恵)1991年アメリカ生まれ。6歳から日本に住む。10歳からファッション誌のモデル、女優として活動。2000年、2001年と全国小・中学校作文コンクール東京都審査・読売新聞社賞を連続受賞、2002年、全国小・中学校作文コンクール文部科学大臣賞を受賞。2003年にこれらをまとめた 『小学生日記』 を刊行。著書に 『本を読むわたし』 『ひとりの時間』 『キモチのかけら』 がある。

ハナエちゃんのブックトーク。一冊の本からここまでの想い出を紡ぎ出せる、その感覚が素晴らしい。

goodnightmoon.jpgグランマと読んだデュピュティ・ダンの笑えない下手な英語、マドレーヌと同じように腹膜炎の手術をしたこと、日本に来てからの小学校時代。前半は小さい頃なのでアメリカで読んだ英語の絵本、後半は日本の絵本から小説まで、ハナエちゃんの読書力は小さかったハナエちゃんが成長し、周りの世界が広がるのと同じ速度で上がっていく様子が分かります。

ilikeme.jpgハナエちゃんがキンダーの頃好きだった絵本、"Goodnight Moon” "I like me!” を探してみたらありました。 『おやすみなさい おつきさま』 『わたしとなかよし』 という邦訳です。おやすみなさい おつきさま、みたいな部屋で暮らしたい、というハナエちゃん。思い出がどれもこれも鮮やか過ぎる…と思っていたら当のハナエちゃんにとっては小学校はつい2、3年前なのでした。

評価:(5つ満点)
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急にアクセス数が増えていて、自分でもビビリ…(笑)。10/10でブログ開設10周年!日付が追いつくよう頑張ります。
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プロフィール
名前:
DaisyAKM/菜摘
年齢:
53歳
誕生日:
1972/02/16
職業:
兼業主婦
趣味:
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