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DaisyAKM Archives

読書と映画と観劇と

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赤い指*東野圭吾

img20060907.jpg同居の認知症の母親とその母親を邪険にする妻、反抗期の中学生の息子。家庭内に居場所のない平凡なサラリーマン前原に、ある夕方珍しく妻から早く帰って来て欲しいと電話があった。訝しく思いながらも家に帰ってきた前原は、自宅の庭に少女の死体を発見する。事態をどう収拾するか。前原と妻が下した決断とは。敏腕刑事 加賀恭一郎シリーズ最新作。平行して描かれる加賀の家族との対比が痛々しい、家族の在り方を問う物語。
(東野圭吾)1958年大阪生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業。『放課後』 で江戸川乱歩賞、『秘密』 で日本推理作家協会賞、『容疑者Xの献身』で第134回直木賞を受賞。著書に 『幻夜』 『白夜行』 『片思い』 『トキオ』 『ゲームの名は誘拐』 など。


また一日で読んでしまった…どうして東野作品は早く読めちゃうのだろう。加賀刑事シリーズは実は初めて読んだのですが、なかなかいい男のようだ。というかイイ男過ぎる?これから読んでみようと思います。

本作には2組の家族が出てきます。刑事 松宮の家族と、殺人を犯してしまった前原の家族。同じ 『家族』 という言葉で括るには、あまりにも違うその有り様。前原は、常にどこで自分の人生は間違ってきたのか、と自分自身に問い続けながらも、誤った方向へと進んで行くが、最後に母親との思いでから自分の道を取り戻す。
だが前原の中学生の息子は果たして取り戻せるのだろうか…という寂寥感が残る。

最近読む本はどれも 『家族』 をテーマにしているものが多いような…そういう世の中の風潮なのか、私の選書が偏っているのか?(笑)家族とは、成功も失敗もなく、今現在を作って行かなくてはならないものだと言うことを言いたいのかもしれない、と思ったりしました(って反省?)。

東野作品にしては今回の仕掛けはそれほど凝ってはいないのですが、今回はミステリではなく 『家族小説』 であることを思えば、なかなか凝らした趣向だと思います。
前原家だけを描いてはあまりにもゲッソリしてしまうので、ここに加賀刑事と従兄弟の松宮刑事の家族を絡めた辺りはやっぱり上手いかな。ラストもイケてます、最近読む東野作品のラストはみんな結構イケてるっ。それにしても加賀刑事…頭キレ過ぎでは?凄すぎるけど。

装丁も凝ってます、手が盛り上がっているように見えてちょっと恐いです。

評価:(5つ満点)
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ハチミツとクローバー

hatikuromovie01.jpg実写版ハチクロ
羽海野チカさんのマンガ 『ハチミツとクローバー』 に遅まきながらハマりまくりの私は、迷いましたが実写版ハチクロ、1人で観に行っちゃいました。だって誰も一緒には行ってくれないでしょ…(笑)。

私の愛読誌 『ダ・ヴィンチ』 でも 『ハチクロ映画特集』 として原作者の羽海野さんと主役はぐちゃんを演じた蒼井優さんとの対談が載ってましたが、そこに

蒼井さん
『身長160cmの私がはぐちゃんを演じてしまっていいのか迷って』
羽海野さん
『いや、女優さんって身長も小さく演じることが出来るんだ!って感動しました、本当に小さく見えました!』


という会話があり、なるほどと思いました。

確かにスタイリストさんはわざと蒼井さんにブカブカの靴を履かせたり、色々苦労して工夫したそうです。テレビCMなどで見るハキハキした蒼井さんとはまるで別人で、私もスゴイなと思いました。

評価:(映画としては…?)

博物館学と図書館学

stardress.gif共通点多し
本日のマスターカレッジは 『博物館学』 。学芸員の学問である博物館学を、概論とは言えたった2時間で話すように依頼された講師の先生のご苦労も思いながら、講義に臨みました。

そこで改めて感じたのは、博物館学と図書館学にはかなりの共通点があるということ。
どちらも 4大機能 があり、大切なのは 【施設】 (ハコ物)でも 【資料】 (モノ)でもなく、その資料を提供する人 【サービス】 である、という点。図書館学に非常に馴染みを感じ、分かりやすいと思うのはやはりこの共通点が大きいと思うのです。

どんなに貴重な資料を集めても、どんなに立派な展示室や収蔵庫を備えた博物館であっても、ただ並べているだけではそのうち誰も来なくなります。
同様に図書館もただ単に本を並べているだけ、ベストセラー本を並べているだけではすぐに飽きられてしまいます。

ここで必要なのはやはり 【サービス】 という名のマンパワーではないでしょうか。

宿泊学習

fishing.gif往路ロングウォーク17km
第1王子の学校では毎年5年生は 【宿泊学習】 というメインイベントがあります。今年は夏休み明け早々の月曜日から2泊3日です。親としては終了後週末、というのであればありがたいのですが、宿泊で使用する県立自然の家の数が年々減っており(経営難により閉鎖)、市外からも多くの学校を受け入れているので、市内の小学校ではなるべく週の初めに利用するようお達しが来ているそうです。

ちなみにこの宿泊学習は大抵よその学校と合同で行います。よその学校は往復バスでやってきます。しかし!第1王子の小学校では3、4年前から 【往路は歩こうロングウォーク】 なる慣習が始まり、今年も例に漏れず行うとか!ロングウォーク、と言っても 17km ですよ!普段あまり歩かない子ども達にいきなり17km!密かに(大丈夫か…)と思っている親達の思惑をよそに、今年も決行です。

途中幹線道路や橋を2つ渡ったりするので、要所ポイント毎に親が当番で見張り番に立ちます。仕事をしていない私も一応当番に。私の当番箇所は最後から2つ目、車でも30分はかかる距離だと言うのに…。

大曲花火大会

0827_01.jpg花火芸術の最高峰 大曲の花火
花火の街、大曲(おおまがり)が誇る全国花火競技大会。全国の花火師たちが目標としている日本一格の高い大会であり、最高水準の花火が鑑賞できる。『大曲の花火』 は花火を作った本人が打ち上げることになっており、技術だけではなく花火師としての度量をも求められる権威ある大会。
(『大曲全国花火競技大会 公式HP』 より抜粋、写真も)


秋田県大仙(だいせん)市大曲(おおまがり)は花火の街として有名です。全国の花火師さん達のうちでも選ばれた精鋭の花火師だけが参加を許され、大会基準にのっとりその技を競う、由緒ある大会で今年は何と80周年だそうです。

以前から行きたかった大曲の花火、ついに行ってきました。義父母の会社の方々と一緒に慰安旅行です。桟敷席を予約するのですが、何と1年も前から予約しないと取れないんですよ!義母が取ってくれて観光バスに乗って出かけました。久々の大きな観光バス、ちょっと遠足気分で楽しかったです。

一番上左の写真はスターマイン。公式HPから借りました。私もビシバシ写真を撮ったのですが、花火の写真って難しすぎるっ。一緒に行ったお客さんが 『プロは多分動画で撮ってそのうちいい場面をプリントアウトしてるんじゃないかしら』 の言葉に納得。きっとそうでしょうっ!

大体最初は上右のような丸い花火と長い花火を同時に上げてました。全部審査の対象です。大輪の花火も素晴らしいですが、パチパチと後から来る花火もキレイですね。

にょっ記*穂村弘

nyokki01.jpg毎日の生活にある思わず微笑んでしまう現実。しかし穂村さんを微笑ませることは他人とはちょっと違っていたりして?自他共に認める 『オタク40代』 ホムラさんによるウソ日記。挿絵はフジモトマサルのひとコマ漫画、これまたかなりシュール。
『別冊文芸春秋』 連載に加筆して単行本化。
(穂村弘)1962年北海道札幌市生まれ。上智大学英文学科卒業。歌人、翻訳家、エッセイスト。著書に 『シンジケート』 『短歌という爆弾』 『もうおうちへかえりましょう』 『現実入門』 『本当はちがうんだ日記』 など。


ホムラさんのエッセイはやっぱりかなりいい。この脱力感はなかなか出せるもんじゃない。長い人生、たまにはこうした脱力本を読んで皆さんも気を抜いてくださいね。(下記青字の箇所は本文より抜粋)

■ 4/15 ショック
四十過ぎてスタジャンなんか着てるのは、ほむらさんか変態だけですよ、と云われてショックを受ける。
ほむらさんか変態……。 
四十代の日本人男性は何を着ればいいのですか、神様。


神様、ホムラさんの悩みを聞いてあげてくださいっ。でも 『スタジャン』 って確かに見ないかも。

■ 4/19 探索者
近所の商店街に行く。
大声で叫びながら歩いているひとをみる。

「かんかーん」
「かんかーん」
「かんかーん」
「かんかーん」

それから、また大声で。

「らんらーん」
「らんらーん」
「らんらーん」
「らんらーん」

パンダを探しているらしい。


評価:(最近笑っていない人は必読)

分身*東野圭吾

img20060827.jpg函館で生まれ育った育った女子大生 氏家鞠子は、幼い頃から自分と全く似ていない母との間に確執を抱えていた。母が自宅に放火し焼身自殺を図った頃から自分の出生に疑問を抱き始める。東京で生まれ育った女子大生 小林双葉は、所属するアマチュアバンドでテレビ出演を果たすことになった。執拗に自分のテレビ出演に反対する母。それを押し切り出演を果たした夜、母は諦めた顔で俯いていた。なぜそこまで母は反対したのか?自分の出生を探り始めた鞠子は自分にそっくりだと言う女子大生 双葉の存在を知る。双子かと思ったが2人の年齢は1歳異なる、戸籍でもハッキリ証明されていた。あまりにも似すぎているお互いの存在とは、そして2人を取り巻く真実とは。2人の出生をめぐる現代医学の危険な領域を描いたサスペンス。『小説すばる』 連載 『ドッペルゲンガー症候群』 に加筆修正、改題。
(東野圭吾)1958年大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業。『放課後』 で江戸川乱歩賞、『秘密』 で日本推理作家協会賞、『容疑者Xの献身』で第134回直木賞を受賞。 著書に 『幻夜』 『白夜行』 『片思い』 『トキオ』 『ゲームの名は誘拐』 など。


久々に読み応えのあった作品です。2人はそっくり、でも戸籍上は全く操作の跡もないし年齢も1つ違う。どうしてなのか…というストーリー。
鞠子は自分が母親に似てないことから母に疎まれていると悩み、双葉は執拗にテレビ出演を反対し続ける母に疑問を抱く。この設定がまず上手いですね。

物語は 『鞠子の章1』 から始まり 『双葉の章1』 と交互に続きます。段々山場が近づいてくるとついどちらかの章を飛ばしてまで先を読みたくなってしまう、その気にさせる作りは上手い!久々に引き込まれちゃいました。

段々と章の長さが短くなってきます、そして最終章で2人はようやく顔を合わせることになりますが、このラストもなかなかですね。

人は自分のルーツを知らず知らずのうちに求めてしまうもの。それが自分のアイデンティティーに繋がることを知っているからでしょう。自分達のルーツを知ってしまった鞠子と双葉はどうするのか?それでも生きていくのでしょう、それが彼女達の人生だからです。
彼女達には自分の人生を生きる権利がある。それは誰にも剥奪されることのない、まぎれもない権利なのです。

医学、特に発生学に関する知識が乏しい私でもなかなか楽しめました。逆に詳しい方が読むとアラが見えちゃうのかもしれませんが、物語の演出といい構成といい、そして改題 『分身』 といい、オススメです。
ご一読を。

評価:(5つ満点)

2学期スタート

img20060823_1.gif夏休み明け
2学期スタートしました、やれやれ…。しかし朝になり 『あゆみ』 の所見欄を書くのを忘れていたことを思い出す!結局私もギリギリなんてもんじゃなく、何とか書いて押印して持たせました。友人にメールで話すと 『子どものもギリギリなんだ…って言葉は飲み込んでおいて』 とメールの返信にありました…。返す言葉もございません…。

やっとこれで通常生活。やっぱり学校がある方がいいわ。リズム感が狂うものね。とよく行くショップの店員さんに話すと、学校の長期休暇は学校の光熱費節減のためが一番の理由らしいとのこと。冷房費、暖房費がなるべくかからないように東北地方は冬休みが長いわけね。と言う彼の説に妙に納得してしまった。そうか、光熱費か…。

ちなみに第2王子の保育園はできる限り窓を開けて風を通し、冷房を使わない対策です。これは有難いです。冷房は身体に良くありませんし。私自身、今年の猛暑でH市でも何回か冷房を使ってしまい、挙句自律神経がやられ横になっている状態が続いてしまいました…って言い訳ですが、やっぱり冷房は良くないですね。やる気も時間も何もかもを奪ってゆくのです。

ということでいよいよ涼しい秋、読書の秋 食欲の秋 スポーツの秋。そしてっレポートと試験の秋、と行きたいと思いますっ。
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プロフィール
名前:
DaisyAKM/菜摘
年齢:
53歳
誕生日:
1972/02/16
職業:
兼業主婦
趣味:
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