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DaisyAKM Archives

読書と映画と観劇と

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あさえとちいさいいもうと*筒井頼子/林明子

img20060509.jpgあさえが家の前で遊んでいると、おかあさんが小さい妹のあやちゃんが寝ている間に銀行へと行ってくると言います。あやちゃんが起きる前に帰ってくるとおかあさんは言っていましたが、おかあさんが行ってしまってからすぐあやちゃんの泣き声が玄関から聞こえました。あさえはあやちゃんと遊んでやりますが、ちょっと目を離した隙にあやちゃんがいなくなり…。小さな妹を探して奔走し、やっと見つけたあやちゃんを無言で抱きしめるあさえの姿に、小さいながらも姉としての自覚を持つあさえの心情がよく伝わってくる作品。

第1王子が3、4歳の頃大好きだった本で、毎日のように読んでいたのですっかり内容を覚えてしまいました。4、5歳と思われるちいさいお姉ちゃん、あさえがおかあさんの留守中に1歳位のちいさな妹、あやちゃんの面倒をよくみてやるお話です。あさえはあやちゃんを喜ばせようと地面にチョークで夢中で線路を描くうち、あやちゃんがいなくなってしまいます。

あさえのどうしよう、どうしようというドキドキ感が、林明子の素晴らしい挿絵の効果で一層よく読み手に伝わってくる素晴らしい作品です。第1王子も多分このあさえちゃんのドキドキ感が好きだったのではないでしょうか。
ストーリーはテンポよく進み、最後の裏表紙まで物語が続いています。最後まで余韻が楽しめる作品になっています。

実際に 『ちいさいおとうと』 ができた第1王子にとって、あさえの気持ちが今一層よく分かるのかもしれません。久しぶりに本棚から出して読んでみようかなと思います。

このお話は 『いもうとのにゅういん』 へと続きます。おなじくあさえとあやちゃんの姉妹が出てきます、この事実には実は最近気付きました。時代設定が昭和なところが随所に感じられるのも懐かしい作品です、あさえやあやちゃん、おかあさんの服装とか。昔は道路で遊んでいても誰にも怒られなかったし、それほど危なくなかったのになぁ。

評価:(5つ満点)
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アンボス・ムンドス*桐野夏生

img20060427.jpg人生で一度の思い出にと周囲に内密にキューバで一週間の逢瀬を過ごした若い女教師と不倫相手の教頭を帰国後待っていたのは、担任児童の死と非難の嵐だった。表題作を含む、人間の持つ激しい負の感情を洗いだした7つの短編集。『オール読物』 他掲載をまとめる。
(桐野夏生)1951年金沢市生まれ。『顔に降りかかる雨』 で江戸川乱歩賞、『OUT』 で日本推理作家協会賞、『柔らかな頬』 で直木賞、『グロテスク』 で泉鏡花文学賞、『残虐記』 で柴田錬三郎賞を受賞。 また 『OUT』 で日本人初のエドガー賞候補となる。
(エドガー賞)米国探偵作家クラブが主催する米国ミステリー界最大の文学賞。推理小説の父エドガー・アラン・ポーにちなみ1946年に創設。
(収録作品)植林/ルビー/怪物たちの夜会/愛ランド/浮島の森/毒童/アンボス・ムンドス


久々の桐野夏生の短編集。どれも良かったですが、私は表題作でもある 『アンボス・ムンドス』 が一番良かったです。アンボス・ムンドス、とは 『裏表』 という意味だと文内にありました。この世は全て裏と表で成り立っているのかもしれない。そのような物語です。

どの作品も人が持つ 『心の裏側』 について書かれています。こう書くとゲッソリ来そうな内容かと思われそうですが、そこでただゲッソリするだけではないところが不思議な、桐野作品の魅力です。
どの作品にも現実の生活に疲れ、鬱屈した感情を持て余している主人公達が存在しています。そしてその主人公一人一人が、決して他人事ではなく自分のことではないか、とハッとさせられるのです。

また桐野氏は好んでよく社会事件や事象を元にした作品をこれまでも長編でも多く手がけていますが、今回も 『植林』 では 『グリコ森永事件』『浮島の森』 では作家 谷崎潤一郎と同じく作家 佐藤春夫との 『妻譲渡事件』 がモデルになっています。

評価:(5つ満点)

ル・クルーゼ

lecreuset01.pnglecreuset02.pngこんなにあるル・クルーゼの種類!
某オンラインショップから来たクルーゼの割引のお知らせメールを見てビックリ、こんなに種類がある!色もですが形が面白いのがこんなにあるなんて!

料理家ケンタロウ氏がとある雑誌で言っていました。
『ル・クルーゼをいつか買おうと思っている人は、今すぐ買った方がいい。ずっと使える物だから。』
なるほど、確かにそうかもしれません。

色も形もこんなに豊富です。もっと面白いのがあったら教えてください。

グリーンもキレイですが、フルーツグリーンは初めて知りました。レアなモノ好きの私、非常に惹かれます。またホワイトですが、以前BBSで最初はすごくキレイだけど使っていくうちに汚れが落ちなくなった、との意見がありました。

ハート形のダ・ムールはめちゃくちゃカワイイですが、実際には使いにくそうですね。またトマトやパンプキンはフタを取る取っ手があるからいいとしても、ガーリックにナス(かどうかもイマイチ不明)にはフタの取っ手が…ない?不思議な鍋です。

私も直径18cmの小さめのオレンジの鍋を1つだけ持っています、第2王子の出産祝いにもらいました。出産祝いに鍋…ちょっとビックリしましたが、離乳食のおかゆ炊きに便利でした。今も少しのスープ作りやちょっと取り置きに役に立っています。

やはり小さいのがあると大きいのも欲しくなるもの。そのうちオーバルのチェリーレッドが欲しいと思っているのですが、これがなかなかやっぱり踏み切れず…。地道に商品券とかを貯めておいてそのうち買いましょうかね。

卓球部試合

img20060423.gif春なのに…寒いよぉ
本日は第1王子の卓球部の試合。5年生に上がったばかりで早々に試合、子ども達も先生方も大変そう。そして親もてんやわんやです…。

今年から試合方法が変わり、以前は個人戦の後団体戦だったのですが、今年から団体戦が先になり、それが終わり次第個人戦に入ることになりました。団体代表に選ばれなかった第1王子なども集合は8:00AM!弁当作り間に合わないから一度戻り、第2王子の身支度をしておばあちゃんにお願いしやっとうちを出たのは11時。
もう個人戦始まってたりして…と着いたらまだでした。

今日は市の体育館で小学校の卓球大会、すぐ横の野球場で中学生(高校生?)の野球予選、おまけにすぐ隣では 『緑化祭り』 なる街中の花屋さんが一同に会した植木や花の即売会をしており、出店も出ているとかで大にぎわい。車停められないよ〜。でも強引に停めました(笑)。

やはり団体戦が先と言うのは待っている身にはなかなかツライ…。
今回は卓球台は1列に10台、合計30台が並んでおりました。4月ということで出場選手は5年生、6年生のみ。各学年、男女別に個人戦は行われます。
団体は1つ勝ったのでボチボチではないでしょうか。

子育てハッピーアドバイス2*明橋大二

img20060420.jpgしつけや勉強が自然に身につく子どもに育てるために、いちばん大切なこととは?おじいさん、おばあさんは子どもにどう接したらいいのでしょう?大反響を呼んだ 『子育てハッピーアドバイス』 の第2弾。誰もが持つ子育ての悩みに、マンガやイラストを添えて的確に具体的にアドバイス。ちょっとした声掛けで家族みんなが笑顔になれるQ&A集。
(明橋大二)昭和34年大阪府生まれ。京都大学医学部卒業。精神科医。名古屋大学医学部附属病院精神科等を経て、現在真生会富山病院心療内科部長、児童相談所嘱託医など務める。


第1弾に感銘を受けた私は、早速一緒に第2弾も買ってしまいました。ですからこちらは初版です。同じく太田知子さんのマンガとイラストがより一層分かりやすさを促しています。

簡単なQ&A方式で書かれていますが、この本で書かれていることで何よりも大事なことは、まず子どもには 『自己評価』 、つまり 『自己肯定感』 をしっかり持たせないといけない、ということです。つまり

 私は存在価値があるんだ、
 大切な人間なんだ、
 生きていていいんだ、
 という気持ちです。
  (本文より)

またしても、最初に出てくるこの一文にガーンと来ました。

自己肯定感…明橋先生によれば、それは0〜3歳にその土台が築かれるそうです。つまりその年齢時に親や周囲の人に大切にされたことを感じている子どもには、着実に自己肯定感が育つ。そしてそれができて初めて 『しつけ』 ができ、しつけができて初めて 『勉強』 に取り組むことができる。
ですから現在の学校教育が満6歳以上、となっていることにも大きな意味があるそうです。

評価:(5つ満点)

参観日

img20060503.gif運動会では組体操
5年生になり初めての参観日です。この頃の学校では学年ごとに参観授業の内容を合わせているらしく、3組まで全てのクラスは初めての家庭科で、初めて針を持ち玉留め、玉結びの練習をしました。班ごとに着席し、参観のお母さんお父さんがそばにすわって玉留め、玉結びを手伝ってあげてください、という参加型授業がとても面白かったです。

初めて針を持つ子どもたちは、玉留め玉結びはおろか、針の扱いもぞんざいですぐにその辺に置いてしまい非常に危ないですね。そこで何度も第1王子にも同じ班の子ども達にも 『針を使わないときは必ず針刺しに刺す!』 と何度も念を押して言ってしまいました。確かに大勢には目が届かないのでこうして参観授業で親が一緒に見てやる、というのはすごくいいですね。

その後PTA総会やら学年懇談やら部活動説明やらで、5時半過ぎまでかかりました。学年懇談では今年から運動会で行う6年生と合同の組体操のことや、校庭で育てている蛍やメダカの飼育について、また夏休み明けすぐの宿泊学習やはたまた卒業時に渡される卒業記念ビデオの話まで。もうそんな話題が出る学年になったんですねぇ。

委員会活動に部活動も本格化し、その上習い事と第1王子遊ぶ暇なし。大丈夫か…と時々心配になりますが、ちゃんと様子を見ながら一緒に私も育っていかなくちゃなぁ、と思いました。運動会の組体操は毎年見事で楽しみです、体重の軽い第1王子は上の方かな。下も大変だし上は上で大変そうだし。

それに毎年運動会は5月でまだ寒い時期だし、今年こそ暖かい日に当たって欲しい!と切に願っております。

図書館WEB予約開始

img20060423.gif借りたい本はどこに?
これまでは自宅からインターネットで図書館の蔵書検索を行っていました。これだけでもかなり便利、図書館に蔵書があるかどうかを確認した上で自動車文庫で予約をする、というのに大変役立ちます。

更に市立図書館ではこの4月からWeb予約サービスが始まりました。利用可能なのは中学生以上ということで我が家の利用者では私しかこのWeb予約システムを利用することはできませんが、まずは登録してみました。

自宅にいながら 現在の貸出冊数返却期限、また 予約中の本の状況 が確認できるのは嬉しいです。ただ残念なのはこのサービスは現在本館での貸出分のみで自動車文庫の貸出分はデータとして表示されません。自動車文庫で利用することが多い私にはちょっと残念です。

またWeb予約ですが本館にて 【現在貸出中】 の図書についてのみWebより予約が可能だそうです。貸出可の本については直接図書館へ出向いて借りるようにとのこと。となると…Web予約は利用しないかも。なんて思ってしまいましたが、これに自動車文庫での予約ができるようになればまた私の利用率も変わってくるでしょう。

とりあえず常に市立図書館本館、自動車文庫、隣町のM館など複数の図書館を利用している私はデスクトップ上にメモ帳で 【図書館で借りている本リスト】 作っています。そうでなければ
 1) どこから何冊借りているか 2) いつが返却期限か
全く分かりませんので…とは言えいつも延滞している私にはあまり意味がないようですが(汗)。

現在予約している本の状況が分かるのはありがたいです、そしてなるべく早く自動車文庫での予約や貸出状況についても対応して頂ければ、更にありがたいです。

優しい音楽*瀬尾まいこ

yasasiionngaku.jpg駅のホームで出会った彼女は、どうしたわけか美男子でもない自分に毎朝会うのを楽しみにしている。その気持ちをよく理解できないまま恋人として付き合い始めた2人。彼女の家族に紹介されたことをきっかけに、その家族の抱える受けとめきれない現実、止まってしまった時間に直面する。衝撃を受けつつも彼女とその家族のために自分のできることは何かを考えることで、彼の存在が家族への癒しとなっていく。
家族、恋人、見知らぬ隣人、人と人の間の温かな繋がりを描いた3編を収録。『小説推理』掲載。
〈瀬尾まいこ〉1974年大阪府生まれ。大谷女子大学国文科卒業。『卵の緒』 で坊っちゃん文学賞大賞、『幸福な食卓』 で吉川英治文学新人賞を受賞。
(収録作品)優しい音楽/タイムラグ/がらくた効果


今回は瀬尾まいこ、アタリです。評価は厳密に言うと
■ 優しい音楽:5 ■ タイムラグ:4 ■ がらくた効果:4
というところですが、全体として評価はおまけで5にしておきます。

瀬尾まいこの短編の上手さも良くわかる、いい作品集です。今回も設定が利いています。私は表題作 『優しい音楽』 が一番気に入りました。毎回傷ついた人々が主人公の小説でしたが、今回は傷ついた人々を目の当たりにした青年が主人公。彼が、傷ついた人々のために自分は何ができるか、と考え行動に出るところが素晴らしい。美しいお話です。

評価:(5つ満点)
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今週の私
急にアクセス数が増えていて、自分でもビビリ…(笑)。10/10でブログ開設10周年!日付が追いつくよう頑張ります。
只今読破中
木皿泉 『昨夜のカレー、明日のパン』
プロフィール
名前:
DaisyAKM/菜摘
年齢:
53歳
誕生日:
1972/02/16
職業:
兼業主婦
趣味:
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ハマッてます:
車が新しくなりついにiPodがつなげる環境に!すごいぞ技術の進歩!
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